麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

昭和演劇大全集

2017年04月03日 | 身辺雑記
平凡社から2012年11月22日初版の
『昭和演劇大全集』はNHK-BS2での
07~09年放送に加筆変更した
500頁弱の本で渡辺保さんと
高泉淳子さんの対談になっている。

テレビでは「公演」を放送し、
それに関する解説というか
二人のトークがあったようで。
それをまとめたものが『昭和~』。
で、チェーホフ『桜の園』から
野田秀樹『小指の思い出』まで、
和洋中(中は京劇の『貴妃酔酒』
ほか一編)を網羅しており、
国内ものは古典、新国劇、宝塚に
新劇、アングラ、小劇場と
バランス良く32本が収まっている。

その11番目が、来秋本番を迎える
三島由紀夫『近代能楽集』
(J-Theater公演4/10~13)なのだが、
次が安部公房『どれい狩り』。
そんな本を図書館で手にした日の夜、
偶然だが『どれい~』を観ることに。

上演したのは、尾崎太郎、本多弘典が
昨年旗揚げした「さんらん」で
『どれい狩り』は第三回公演。

初演は1955年の劇団俳優座。
もちろん演出は巨人・千田是也、
出演は小沢栄(当時。のちの栄太郎)
浜田寅彦、永井智雄ほか。

「さんらん」のチラシによれば
『どれい~』は半世紀ぶりの上演。
ということは、、、
仲代達矢が「探検家」を演じた67年版
(ほか、新克利、岩崎加根子ら)以来か。

さんらん版では探検家の大役を尾崎彰雄。
個人的には「ピタパタ」で何度も何度も
芝居を創ってきたナイスガイ
(……古っ。でも戯曲も「昭和」だからな)

この舞台の胆は、その探検家が人間を
「ウエー」という珍獣だと連れて来て、
「閣下」とよばれる元軍人に売りつける、
そこに端を発するのだけれど、、、。

その、つがいの「ウエー」の一人が
2月の『仮名手本忠臣蔵』で一緒だった
永野和宏。彼の所属する「新人会」は
俳優座の衛星劇団のひとつであり、
「さんらん」の尾崎、本多も
衛星のひとつ「三期会」からスタートした
「東京演劇アンサンブル」の元メンバーだ。

あれれ。演劇史みたいになってきたぞ。
タイトルからしてそんな風だから、
まあ、いいことにしておこう。
劇評はタイトルも改めてにしようっと。

そのかわりに。
歴史ついでにじぶんごとを書けば。

浪人時代、新聞のチケプレであたり、
観た「遊◎機械/全自動シアター」に
どはまりして、結果、芝居の世界で
こんなにも長く過ごすことになったんだけど。
その『僕の時間の深呼吸2』の
主演女優こそ、高泉淳子なのだった。
コメント
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