コンベは韓国での「乾杯」を指す言葉。
日韓演劇センターが主体の公演
「韓国現代戯曲ドラマリーディング」の制作を
担当していて(2011年vol.5~18年エクストラ)、
あの頃はCOVID-19もなく乾杯も盛んだった。
太田事務局長の発声は「カンベ」に聞こえた。
韓国を訪れること多数の彼が「カンベ」
ということは、カとコの間の音なんだろう。
以上、前段。
韓国を舞台にした芝居を昨晩楽しませていただいた。
乾杯のシーンが沢山あり、ただあるだけでなく
「コンベ」と盃を上げると暗転し、シーンが変わった。
印象的な上に、乾杯するたびに関係性が深まる作り。
加えて言えば、深まるのは男たちで、
客観的立ち位置の女とは距離が開いていく。
……観劇後に思ったのは、作品タイトルもありかな、と。
当然『コンベ』では見た側に届かないから
『乾杯』に読み仮名としてコンベを振るのがよい。
実際のタイトルのほうが、やや誘われるのは確かだが、
芝居そのものは「そちらサイド」からの独白が
頭とお尻にあるにはあったのだけれども、
上演時間の三分の二は「乾杯」側を描いていて・・・
タイトルは難しい。
ぶっちゃけ世の中に発表した時点の筋書と
書きあがった時に差異があることは珍しくない。
昨晩の公演がどうかは別にして……。
「フレディ、もしくは、三教街でお願いします」と
シンガーソングライターの要望をディレクターが聞いて、
二者選択せずに『フレディもしくは三教街』とした、
なんて逸話もありますが、かといってどれもこれも
くっつければ良いわけでもなく。
タイトルは難しい、そーゆー話でした。
余談。乾杯は・・・
中国は「干杯」ピンインはgānbēi。
耳には「カンペイ」と聞こえる。
やはり三つの国は親しいのだと思う。
本当の意味でそういう関係が来ると良い。