麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

雪とオミクロン

2022年01月08日 | 身辺雑記

一昨日降った雪は夜半には止んで、

まもなく氷状に成りアスファルトなどにへばりついた。

近くの公園で頬紅く喜んだ子供らの、

一転今朝は通学路で足をすくって泣かせた。

その声と救急車のサイレンが重なる。

向かう先は転んで尾骶骨を打ったもとへか、

それとも新種の病原に冒された者へか。

 

*****

 

「先輩、うちの賞も来るところまで来ましたね。

応募が3桁っすよ、3桁」

「数より質だろ。ミレニアムの頃も1000割ったけど

スポーツ小説だの青春小説だの、割と面白いのあった」

「野球の書いた彼はのちに警察モノでブレイクしましたね。

あ、たまたまでしょうけど二人とも北関東出身だ」

 

 

上の写真は、1月6日の六本木の路地。

そしてCOVID-19新規感染者急増のニュース。

この日は前週の約10倍の645人、と数字は東京。

そして今日、雪はほとんど解けて消えたけれど

新型ウイルスは1000人超え。

 

もちろん数に踊らされることなく冷静に恐れたい。

 

滑る道路を冷静に恐れて、置いていかれたバイク。

これも6日の写真。

 

話が行ったり来たりしたけれど。

冒頭は『雪とオミクロン』というタイトルの小説で、

老舗の文芸賞に投稿されるも、編集者にはまるで響かず

後輩が愚痴っている・・・の図。すべてフィクション。

 

ここからは本当の話になる。

昔は、もっと沢山振雪が降ったものだ。

子供の長靴の丈以上に積もって、

中に入り込んでくるほどだった。

なので、雪だるまも十分大きいのが作れた。

・・・恐るべし、温暖化

それから時のうつろいも怖かったりする。

 

小説の応募数にも似て、演劇界における

新劇というジャンルを目指す若人も

残念ながら減少の一途。かたや声優志望者は、

って思えば20年くらい前から言っている気がする。

頑張ろう

 

*****

 

ふだんは気がつかない日向と日陰を雪は明確にする。

表情がツルツルの、氷状になるのは日陰だ。

私はヒナタのリードを少し緩めた。

彼女はいつもと同じ道のいつもと違う質感を喜び、

走り出した。意思は前方なはずだが、四肢は斜めに滑る。

ヒナタは懸命に、懸命に足掻いている。

サイレン。

十日前まで働いていた工場のそれと知っているのに、

音に反応して振り返った。

六本の煙突に一文字ずつ、社名が刻まれている

「尾・身・ク・ロ・ー・ン」

 

 

コメント
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