麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

群像

2023年04月03日 | 鑑賞

ネットサーフィンと同様に、というより

寧ろその「先輩」に当たるのだろうが、

紙媒体でも「繋がっていく」ことは当然ある。

芥川賞受賞の井戸川射子(いどがわいこ)。

現役高校教師という背景もあいまって、

露出が強い。

 

 

いわずと知れた講談社の、月刊文芸雑誌で

純文学を担う「群像」(1946年創刊)の3月号にも

受賞第一作として、詩と短篇が掲載され、

一応、手に取ったりするわけである。

で。せっかくだから、644頁のうちの

連載は中途から読んでもあれだから飛ばして、

読切だけ拾っていく、わけだけれど。

悲しいかな・・・「加速主義」に関する論文も

〈日本に紹介されてから五年を経て〉

と書かれているが、恥ずかしながら初耳で、

加えて文中の「アシッド共産主義」だの

「減速のオアシス」「ギグ・エコノミー」等々

ちんぷんかんぷんで挫折しちゃったりする。

 

      

 

そんな私にも興味深かったのは『サーカスの子』

(稲泉連/ノンフィクション)。

タイトルからも明瞭、サーカスの話。

しかもキグレサーカスを綴ったものであった。

 

ある年代にはピンとくるだろう。

キグレサーカスといえば『翔べ、イカロスの翼』。

1978年、草鹿宏の著作で出版され、

翌年、西城秀樹主演でテレビドラマになり、

80年には森川時久のメガホンで映画化された。

こちらは、さだまさしがピエロのクリちゃんを演じ、

主題歌『道化師のソネット』もヒットした。

同年、西友ファミリー劇場でミュージカル化

(主演:子門真人)。

さらに86年からは劇団東演が舞台化。

と、Wikipediaにまとめられており、

【2009年5月には新しい演出・脚本で上演】

と締められているのだが、その企画制作を

わたしが担わせていただいた。

・・・昔話はさておき。

 

 

第168回芥川賞『この世の喜びよ』を、購入せず

図書館の「文藝春秋」で読み、その斜め下の書架の

「群像」に井戸川射子の四字を認めて、

ひょいと開いたら、その中にキグレサーカスという

縁のある読み物に連なりがあった件。


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