麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

テント芝居、再燃?

2007年09月16日 | 鑑賞
ファッションの流行は繰り返すという。
自動車のデザインも、数年単位でスタイルが廻っているという…。

 さて、演劇界では「テント芝居」が、にわかに活気づいている

 井の頭公園に、三色のテントが次々に建つ「井の頭公園野外劇フェスタ2007」が現在開催中である。

 そして来月開催の「第1回横浜フリンジフェスティバル」では、横浜・新港地区に特設テントが建つそうだ。

 東京ギンガ堂が、歌舞伎町の区立大久保公園でテント芝居『デージーが咲く街-新宿物語』を打ったのは、今年六月だったか……。

 勿論、花園神社で毎年、椿組が公演を続けているほか、冒頭に書いた井の頭に参加の、唐組や新宿梁山泊など“テント芝居の雄”は変わらず活動を続けているのだが、まあ、列記したようなこともあって、最近、増えてきたよ~な気が・・・。

                   
                             【文中敬称略】
 昨夜は、三鷹の森ジブリ美術館横の「特設紫テント」で公演中の、新宿梁山泊『唐版/風の又三郎』(作/唐十郎、演出/金守珍)を観た。
 9/8,9、14~17という変則公演。

 久しぶりの梁山泊。数年前に観た時は、黎明期から全盛期を知るだけに、随分力が落ちたなぁ…と、正直思ったものだが、「武人会」という集団の力も借りながらの今回の舞台は、梁山泊らしい力強さが垣間見られた!

 お客様も、古くから応援されているのであろう僕より年嵩が上の方々から、若い層までが、300くらい入るテントをマンパンにしていた!!
 土地も広いせいか、昔のよーなキチキチではなく、桟敷もわりとスペースあって人と人の間隔が緩かったようだ。
 遅く行った僕は、雛壇席と、桟敷の間に作られたチッコイ折り畳み椅子(釣り人や、行列を待つ人が使うような高さ25~30㎝ほどの)で観劇だった。

 とにかく全編クライマックスてな勢いの、さすが“アングラ”の、これでもか攻撃なのだが、休憩が2回も入っての2時間半だったので、体的にはキツクなかった…。

 乱腐役の米山訓士が、台詞の切れもよくて印象に残った
 アングラの臭いもして、いい。

 又三郎でありエリカでもあるヒロインを演じた沖中咲子も好感が持てた。梁山泊のヒロインらしく、丸顔から繰り出される、かすれがちな低音を駆使し、体はやや小ぶりだが芝居のパンチも効いていて、今後に期待大。

 旗揚げメンバー(87)三浦伸子と89年入団梶村ともみのベテラン女優(?)によるセーラー服の姉妹も、芝居にアクセントをつけていて見事!

 が、やっぱ僕には唐さんの世界が合わないらしく、勿論、時たま詩的な台詞はあったりはするのだけれど、話としては届いてきませんでした。

 出演者全員が“物語る肉体とテンション”でないってことがあったのかも・・・ですが。でもでも、ラストに、片翼の飛行機が、飛んで…(本当に飛ぶのダ)…飛び去って行くかのような画を見せられると、そりゃ、舞ってしまうわけです。

 
 公演は今日までだったので、ちょいとネタばれもしちゃいました。
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300円のランチと700円のシャツ

2007年09月15日 | 身辺雑記
 下北沢の南口商店街におでん屋さんがある

 創作おでんで有名な「銀座よしひろ」の姉妹店「銀座おでん久」である。
 トマトをまるごと1個使った名物=トマトおでんなど、野菜のおでんが中心で営業は夜メインだが、銀座でも好評だった「トマトカレー」をランチに出しているのダ。
 最近「限定」と謳って、お好みのカレー(ごはんorうどん)+ドリンク+おでんがセットになった500円のランチの提供を始めた。
 単品なら、たったの300円
 単品つったって、チキン、チーズ、チキン&チーズに、海苔、海苔&チーズなどトッピングできて300円ってんだからベラボーです

 この、パソコンできれいに作られたメニューが地下1階の店の入口に掲げられているのだが、実は先代の「ランチメニュー」が僕は好きだった

 同じくPC作成のきれいにレイアウトされた550円の「トマトカレー」に、赤マジックで大きく手書きの×をして、300円にしていたヤツだ。
 文字だけでも高級感ただよう“銀座”と、やたら安い、しかも手書きの値段のギャップが目をひいた。トッピングによって若干異なる価格(確か、チキン、チーズが少し安くて、チキン&チーズが高かったような記憶が…)を、ばっさり一本化。
 かわりに、夜出すおでんから幾つかのタネを選んで、ひとつ100円でサービスしていた。。。その、発展系が現在のセットメニューに結実している。

 なんか、金の話ばっかりしてもネ・・・。
 「銀座おでん久」は、地下への階段を降りると、シモキタの喧噪とはかけ離れた白木の引き戸、玉砂利と平石のメチャ和風な短い通路の先に店があって、大変豪勢です
 そして味の方も、普通のカレーや、普通のおでんとは一線を画した上品なテイストでございます。

 さて南口商店街より一本茶沢通り寄りの道には、ほとんどの商品が700円という古着屋さんがある。ビルの2階の「STICK OUT」だ!
 Tシャツに、ポロシャツにGパンに……とにかく、なんでも。
 ちなみに弊団公演『恋でいっぱいの森』の受付で僕が着用したシャツ・・・森を連想させる柄のモスグリーンの開襟シャツ・・・は、ここで購入したもの。
 もちろん、700円で
って、またゼニの話か・・・

 でも、安くていいものがあれば、誰だって嬉しい
 さて。割高といわれる「演劇」ですが、是非、久やSTICK OUTを見習って、できるだけ安価で面白い作品を提供したいと、東演は勿論、多くのカンパニーは知恵を絞っているのである・・・。
 特に我々「制作」という役職を担う者たちは・・・

 そうそう。どーでもいいニュースだが…
 そんな「制作者」の職能団体「日本新劇製作者協会」の理事を長年務める、弊団・横川が今年も再選されましたが、新任5人の中に不肖私も混ぜていただきました。
 まぁ、だから何だって話なんスけど
 先輩諸氏から学びながら、非力ながら尽力したいと思います。

 いつになく、まとまりのない内容ですみません
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さようなら、土居先生

2007年09月14日 | 東演
 振付家の土居甫(どい はじめ)さんが、今朝亡くなったという一報が劇団に届いた。

 ピンクレディーの振付で一世を風靡し、他にも「シャボン玉ホリデー」から「笑っていいとも」まで、長くテレビや舞台の世界で活躍された巨星だった。

 愛媛県出身。日本振付家協会常任理事。
 東京芸能学校一期生で、東宝ミュージカル、日劇ダンシングチームなど多くの舞台を踏み、後に振付師に転じたと聞く。
「スター誕生!」の審査員を長く務められたことも、僕達世代にとっては記憶に残っているお仕事だ。

 我々東演は、2000年の紀伊國屋サザンシアターで公演した『そして、あなたに逢えた』で初めてお世話になった。
 老人ホームを舞台にしたストレートプレイ『そして…』を、ミュージカル仕立てに変えた福田善之演出版に“福田組”の右腕として僕たちと出逢った。

 以来、01年『恋でいっぱいの森』、02年『そして…』中国公演、06年『いちゃりば兄弟』、今年6月の『恋でいっぱいの森』の再演と、長くおつきあいさせていただいた。 

 振付に関しては確かに厳しかった。ダンス等に馴染みのない東演の役者を、見放すことなく、また甘やかすことなく、根気強く指導いただいた。
 と同時に、笑いの絶えないレッスンでもあった。

 いよいよ来月に迫った『恋森』中国公演に向けて、その厳しくも楽しい稽古が始まる矢先の、今朝の訃報だった・・・。


 劇団員一同、心よりご冥福をお祈りいたします。
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アベジニン・マクベス

2007年09月13日 | 鑑賞
 我が国の総理大臣が辞任したその夜に『マクベス』を観た。 
                               
 つまりタイトルは『安倍辞任・マクベス』なのだが、なんか本当に名前としてありそーだよな。アベジニーン・マクベスと伸ばした方がもっと雰囲気出るかな?

 で。決して、そのニュースに踊って劇場に行ったわけじゃなく、たまさか“暴君・マクベス”の芝居を観劇予定していた日に、偶然、辞めちゃったというわけだ。
 
 いや、別に彼を「暴君」とまでは言わないが……国のトップが自らの失政で失脚して行くシェイクスピアの名作を、こんな日に観たのは、なんか感慨深い。
 そして、我が国の“政治のサラブレッド”として、就任時には一部勢力に大いに期待されて登場した“若い総理”は、その《愚かさ》において、マクベスに劣らない愚行を露呈し続けて、消えた・・・。
                                 
 
 さあ。芝居の話へ・・・。

 そうそう、芝居芝居と書いてきたが、正確にはオペラ

 オペラシアターこんにゃく座の『オペラ・クラブ・マクベス』
 (原作/W・シェイクスピア、訳/小田島雄志、作曲・芸術監督/林光、台本・演出/高瀬久男)・・・パンフレットによればシェイクスピアオペラ第5作らしい(僕は1本目)。会場はシアタートラム。9/7~16。

 かの悲劇をオペラ化しただけでなく、現代の男が「クラブ」に入ると、その中で『マクベス』が演じられていて、やがて男自身が「マクベス」になり、ある時はマクベスでありながら、マルカムとマクダフのやりとりに茶々をいれたりする!

 このブログでは、大概ネタバレは避けているけれど、まっこれは古典だから蛇足ながら語れば。。。
 奸計に長けたマクベスを恐れてイングランドに逃れたスコットランド王の長男・マルカムを、新たな王として迎えるべく貴族・マクダフは、愛する妻と子を置いてイングランドに駆ける。結果、あっさりマクベスの使者に妻子を殺される。
 またマルカムは最初、自分がいかに王にふさわしくないかを延々と羅列する…。
 見たことある人は、確かに思わずツッコんだ経験がある場面だ。
 だがしかし。

 それらの企みは、マクベスの決断同様、裏目に出た、と僕には思われた。
この作品に限らず、シェイクスピアをいじって成功した試しが余りない…。

 えー・・・。
 ここからは非常に私的になるのですが。
 暗殺者1や、シーワードなどを演じた中島正貴に触れておこう。
 彼は、様々な経験を経て、下北沢演劇祭「世田谷区民上演グループA」に参加したことがある(ちなみに05年)のだが、その年のうちにプロの劇団=こんにゃく座に入団した男だ。
 作品は『夢の海賊』で、その時も剣を振り回して闘うシーンで活躍したが、久しぶりに見た彼は、さすがプロの集団で鍛えられて、数倍キレも良くなったし、歌もメチャうまくなっていた。
今後の活躍を大いに期待する。

 あと、照明がカッチョ良かったので、終わってからパンフを見たら、金英秀さんでした(文学座所属で、東演では『八月の鯨』でお世話になりました)。
 さすが匠の仕事ぶりでした。


 

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ヒアリング/ひやっリング

2007年09月12日 | 東演
 民主党が社保庁からヒアリングした昨日、僕は「第五回杉並演劇祭」のヒアリングに臨んでいた。
 実行委員の末席で、参加希望団体から実施にあたっての諸々をお聞きした。

 先行する下北沢演劇祭(世田谷区)、池袋演劇祭(豊島区)、北とぴあ演劇祭(北区)など地域に根差し、かつ、地域から広く発信するフェスティバルに学びながら、ヨチヨチ歩きで進んできたけれど、今回は、今までとは一味違うラインナップをお届けできそうです。
                                  
 これまで公立の会場をメインに開催※してきたのを、民間の明石スタジオ、ザムザ阿佐ヶ谷という小劇場では名のある小屋とも提携しつつ、他の民間劇場も選択肢に含んだことが功を奏し、顔触れがバラエティになった。
 会場に加え、参加資格から「杉並在住または在勤在学」を外したことも大きいだろう。
 まだ最終決定していないので、ここから先は日を改めて…。

               ※文末に、興味のある方のみに
                少々解説あり。

 余ったスペースを利用して、祝優勝の話を…
ハニカミ王子の2連覇の方じゃなく、三大陸の方を…。

                    

 初めて松井を召集したオシムジャパンは、格上のスイスに対し、前半0-2の劣勢から、誰もが想像しなかった3得点で逆転。
 と、直後に追いつかれる「いつもの悪い癖」で…ああ、本気出した相手にあっさり再逆転を許すのか!の予感。実際、ペースを握られ、ひやっとするも、ロスタイムに矢野が執念のゴールで4-3
 勝ち点3を積みあげて、変則的な大会で“優勝”を果たした

 7/23付の弊ブログ「イベリコな町田と土曜日のこと」でも。。。

“中盤に好選手が多い日本には1トップが相応しいというのがトルシエジャパンからの僕の持論だ。幸い(?)オシムジャパンは、俊輔とヤットを思い切り前掛かりに、ケンゴと啓太を守備的MFというより本来世界で言われているところの「ボランチ」として機能させている。結果、DFを含むプレイヤーが次々前線に飛び出すわけダ。ならば1トップで、松井大輔を召集して欲しいと思うわけです。”
。。。と、書いたが、その松井が本当に機能した

 フランスで鍛えたフィジカルで、相手DFをペナルティエリアまで引きずり込んで、見ようによっては自分から相手に足を絡めたようにも取れる形で倒され、得たPKが、試合の流れを変えた。
 その前からも鋭く左サイドをえぐってチャンスを演出。今後もチームの核になる働きといえる活躍をみせた。

 途中交代で松井と代わった山岸智の動きも良かった。俊輔に代わった憲剛も。
 今日は冴えなかったヤットもウカウカしていられない中盤の厚さ(あるいは熱さ)・・・。
 対して、やはりサイドバックの、特に駒野のクロスがなぁ…

 ま。たった1試合で大喜びしてる場合ではないが、大砲・高原抜きで、FWが2得点(巻、矢野)というのも光明だ

 ※興味のある人だけへの解説※
  杉並演劇祭は、杉並区立の施設(セシオン杉並、
  浜田山会館など)を中心に、過去にバーシティー
  ホール(大学生協ホール)を使用してきた。
  前者は会場費免除、後者は一部助成。
  今回からは、本文中の民間劇場に加え、ひつじ座、
  遊空間がざびぃといった開催会場が加わります。
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9.11の曇り空

2007年09月11日 | 東演
 「あの日」から6年が経つ。

 今日の東演は、まず1階で『尼の泣き水』の稽古。
 12月1日に、南保大樹が客演するモノオペラで、海老名市文化会館小ホールで上演される。05年初演が好評で、再演が決まった作品だ。

 昨日は、工房の中間発表の片づけをしつつ、並行して訪中公演の準備に当たり、劇団は賑わっていた。
 いよいよ明日から『臨時病室』、20日から『恋でいっぱいの森』の稽古が始まるので、仮のセットや小道具などを揃えた。
 今回の訪中公演は、2作品とも中国で大道具の製作をする。

 そんな間隙を縫ってのモノオペラの稽古である。
 ヒロインの尼を演じ、独唱(ソプラノ)も担うほか、脚本と構成も担当している甘利真美さんと、ピアニストの多賀ひとみさんと3人で、新しい『尼の泣き水』を創っているところだ。

 12/1(土)13:30の本番には、その他、村の子供達役で、甘利さんの教え子たちも登場する。
 ※東演でもチケットを取り扱っております。4000円。

 客演といえば、溝口順子が来月17日(水)~21日(日)名取事務所『棟梁ソルネス』に出演する。俳優座劇場にて。

 今日は「公衆電話の日」でもある。1900年、日本初の自動公衆電話が、東京の新橋と上野駅前および熊本市内に設置されたのが今日。
 そういえば、最近、めっきり見なくなりましたね、公衆電話・・・。まあ、107年も頑張ってきたのだものな…。

 今朝、劇団に来る道すがら、遊歩道に団体で歩く人の姿を見た。
 最近多くなった「市民講座」のようなものだろうか。擦れ違う時「こうゆうのあってもいいわね」という声が聞こえた。人口河川のせせらぎ化の視察?

 劇団に行くには遊歩道を左に曲がる。
 お世話になっている自動車修理工場の、空色の軽トラの屋根に一羽、鳩が留まって、泣き出しそうな曇り空を眺めていた・・・。

 「あの日」から6年が経つ。
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エンジェルフォール

2007年09月10日 | 東演
 ザッピングしてて、たまさか目にした世界最高低差の滝。
 ちょいと前の話だ。

 「エンジェルフォール」と言って、ベネズエラのギアナ高地にある最大のテーブルマウンテン「アウヤンテプイ」から流れ落ちる滝。その落差、なんと978メートル。
 番組では、その映像に東京タワー3つを重ねていた

 見て思ったのは「あれじゃあ、どんどん滝壺がエグれて行って、そのうち地球に穴があくんじゃあねえの?」……ってこと。

 ところが、あまりの距離に、水は滝壺に到達する前に水蒸気になってしまうのだという。ヒョエエ~

 びっくり

 で。昨日、工房の中間発表を観てて、ふと、その「エンジェルフォール」を思い出した。
 我々の世界は、頂点に一握りのスターがいて、「養成所」などで夢に向かって頑張る若者が星の数ほどいて、そーゆーピラミッドが形成されているのだが・・・。

 そのトバクチで、滝壺に辿り着かずに水蒸気になるように、消えた「夢たち」も沢山いるわけだ。「俳優・タレントガイド」という本に載っているだけでも100近い劇団付属の養成所、専門学校、大学などがあるが、まずその門をくぐれなかった者達がいる。
 まあ、そういう所で勉強しなければ「役者」になれないって訳でもないのだが…。

 兎にも角にも、昨日、中間発表を終えた工房生は、まず第一歩を踏み出したわけである。アウヤンテプイの岩盤から、流れ落ち始めた瞬間みたいな・・・おっと、それじゃまずいのか? 違う滝じゃないと・・・

 そうそう、昨日の舞台を見ながら、もう一つ思ったのは、今劇団員として活躍する東演の役者達の、養成所時代の“初々しい姿”であった。

 
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工房、上演す。

2007年09月09日 | 東演
 田中澄江の掌篇戯曲『霧の夜の女』に挑んだ劇団東演俳優工房二期生の中間発表のAプログラムが今終わったところだ。
 
 まず、台風が遠く過ぎ去った、メチャ好天のもと、旗揚げ(?)できたのは、彼女たちの運といえるだろう。
そして満員の客席。
   無料とはいえ、これは力と評価したい。

 以上、大変「制作的」な、まずは感想です。

 北海道の、最東端にある岬に近い、鄙びた宿の、女将とその娘、女中とその息子、そこにやって来る客の5人の人間模様だ。

 女将は元々東京の女で、この「岬屋」の跡取りと結婚したことから北の地にやってきている。その夫が事故死。一人娘にこの「岬屋」を残すために頑張ってきたが、娘は理容師に憧れて、その気はまるでない。
 女中はといえば、息子は芝居に熱を上げ、ちょうど町にやって来た一座の舞台に立つとはしゃいでいる。また、離れて暮らす夫とは、共働きで稼いで家を建てようと約束していたのに、久しぶりに訪ねてきた夫の口から出たのは「女が出来た別れて欲しい」という言葉だった。
 ・・・と、次々に事件がテンポ良く展開する。

 古い話だが、家族の世代間のギャップは永遠で、それが土臭いテイストで描かれた『霧の夜の女』は、東演という劇団に大いにあった作品とも言える。

 あれ? 芝居の内容は別にいいか? 

 改めまして、ご来場いただいた皆様ありがとうございました。

 そして、裏で支えた先輩諸氏、Bプロが終われば、バラして打ち上げっす(^-^)

 さて、工房は、休む間もなく、卒業公演の準備に入る。
 これを糧に、さらに上を目指して欲しい!!!
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42-118/町田

2007年09月07日 | 東演
 北野武の映画のタイトル風にしてみました。
 (3-4×10月…に、別に似ちゃいないか

 さて。
 昨日の、町田市民劇場例会は『ピアノ・ソナタ「月光」による朗読劇/月光の夏』の118ステージ目でした。
 (ちなみに町田演鑑さんの例会数としては第121回でした

 03年2月22日に、町田から程近い相模原市の「杜のホールはしもと」多目的室で産声をあげた『朗読劇/月光の夏』が、以来、積みあげてきた公演数です。

 実は、昨夜公演を行った「町田市民ホール」では、05年1月16日にも『月光の夏』を上演しています。
 記録を紐解けば、42ステージ目。
 キャストは岸並、古田、南保、森(※)で、ピアノは落合茂さんでした。※現在は退団
 こちらは、町田子ども劇場の主催公演でした。懐かしいなあ…。
                             
 今回のピアノは西川麻里子さん。キャストは岸並、江上、能登、南保に変わり、変わったといえば、小屋が(厳密にいえば町田市が)ヤマハの最高位機種NEW-CFⅢという、1200万円のグランドピアノを導入していて、それをありがたく使わせていただきました。


 と、ここまでは、いわば「おすまし顔」の公演記録・・・

昨夜はなんつっても「台風9号」
 強く降り、すぐ弱まったかと思えば、激しい雨風……断続的な荒天に、会員の出足は悪く、用意されたバインダー(アンケートや会報や地域の他の芸術情報など挟んだもの)がロビーには多く残りました。
 それは予想されたこと。また、終演後のロビー交流会も開場前に中止を決めました。帰りの心配が大きすぎて…。

 観劇を終えた直後の観客と交流できるのは我々としては何よりの糧になる。偽りや飾りのない声が聞けるからである。
 とはいえ、命と引き替えにするわけにはいきません。

 ただ、幕が降りた瞬間の(実際には幕を使ってませんが)あの拍手の大きさが、町田の会員さん達の何よりの答えだったと、嬉しく思っています。

 演劇鑑賞会といえば、当日は搬入搬出のお手伝いもしていただき、あるいは数ヶ月前から広げる運動を含めた様々な活動を通して、ただ観るだけではない関係を築いて、ともに本番を迎えるわけですが、『月光の夏』に関しては、搬入搬出に関しては必要のないコンパクトな座組ということで、昨夜もその人員は用意していただいてなかったのです。

 けれども。
 終演後の夜8時過ぎには、台風はかなりの勢力になっていて、町田市民ホールの外に剥き出しで、しかも下板のみで昇降するリフトは、あまりに危険すぎるし、精密機器や布製の備品がダメになることもあって、遠回りをしてでも曲がりくねった通路を通って、階段も降りて、ワゴン車へ積み込むことになり、結果、会員さんに急遽お手伝い願いました。
 この場をかりて御礼申し上げます
てなわけで、逆に、印象に残る例会になったのだった。

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月光、南下。北口の古書店。

2007年09月05日 | 東演
 昨日は、明日の町田演劇鑑賞会例会の、最後の打ち合わせに、町田演鑑の事務所に顔を出しました。

 一方、本隊はといえば、新発田と鶴岡で大いに盛り上がったあと・・・
    (詳しくは役者のブログをみてね)
           劇団東演公式HPのトップページ
                   左下からサクッと入れます。

・・・昨日今日は秋田2都市で公演して、休む間もなく一気に南下、東京と神奈川の県境まで移動して夜には舞台に立ちます。

 ちなみに秋田は大仙市(4日)と秋田市(5日)。
 後者はズバリ県庁所在地だから知らない人はないだろうが、前者は馴染みがないのではないだろうか?

 会場は、大曲市民会館、と書くと「ああ~」って人が一気に五割前後までアップするんじゃないかしら。
 今年3月22日に、大曲市、神岡町、西仙北町、中仙町、協和町、仙北町、太田町南外村の1市6町1村が合併して誕生した市だそうです。

 この“平成の大合併”は、『月光の夏』とも縁のある知覧町(鹿児島県川辺郡)にも及んでいて、今年の12月1日に同郡川辺町、揖宿郡頴娃町と合併し南九州市となるらしい。
                       
 さて、話は再び、町田に戻って…。
 演鑑の事務所を訪ねる前に、古書店の高原書店を覗いた。川崎(柿生及び百合ヶ丘)在住の頃、大変御世話になった巨大な古本屋さんだ。
 当時は、駅の踏切すぐの瀟洒なビルの2フロアだったが、いつのまにか移転していたようで、駅から少し離れた古い4階建てのビルがまるまる高原書店になっていた…

 階段の途中には「高原書店出身・三浦しをんさん、直木賞おめでとう!」という張り紙もあった。第135回(平成18年度上半期)直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』(文藝春秋)の三浦しをんさんが以前働いていたってことか…。

 さて、僕のお目当ては、4階の演劇コーナー。
 戯曲をパラパラとやる。国内の棚から海外の棚へ…、と、ケラリーノ・サンドロビッチの本がウェスカーやチェーホフと並んで置いてあった・・・。
 確かに「外国人」って感じがっしないでもないか?
 そうっと、別役実の隣に移して、店を後にした。

   通称「ケラ」こと、ケラリーノ・サンドロビッチ詞は
     現在、劇団「ナイロン100℃」を主宰する戯曲家で演出家で
     まあ、とにかく多才な人物。そして、日本人である。
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