古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

海と毒薬      遠藤周作

2022-01-04 04:58:10 | 小説の紹介

角川文庫   昭和35年

 

戦争中に米人捕虜の人体実験をした人たちの話。

 

歴史は人がつくっていくということか。歴史は決して、国家

 

のみの問題ではない、といいたいのだろうか。

 

米人を殺してしまうことや、医学にかこつけての人体実験の

 

問題を浮き彫りにする。

 

実際に九大で起こった事件らしいが、リアルとは、その様相は

 

かなり違うらしい。より、これは小説的におもしろく、といって

 

は誤弊があるが、読み物として成立するように描かれているらし

 

い。

 

実際、この小説は周作氏の出世作だし、すごく読ませる、引き

 

込まれるし、人間が動いている。

 

僕がこの立場で、やれと言われれば、まあ、言われることはないと

 

思いますが、きちんと断れる人間でいたいと思います。……合掌。

 

コメント
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