角川文庫 1939年~1979年
神谷女史が25歳から亡くなる65歳までの日記。
ぼくはこれまで神谷美恵子という人を知らなかった。精神科医
にして、クリスチャン的な側面もあったようだ。
創られし目的に忠実に生きると書いている。それはどう生きようと
大した違いはない、ということだ。それは努力することを止めない姿
勢を崩さないってことだ。
心に刺さったのは、「文学を志す人の心がまえとして、余暇の大部分を
それに捧げる用意をがなくては難しい」と肝に銘じている。そうだ、その
通りだ。あと、「自分の生涯は自分のものではない。自分で好きなように
するわけにはいかぬ」という言葉。
思ったのは、子供たちがよく風邪を引いて熱を出している。ぼくも含め、昔
の子供ってしょっちゅう風邪を引いていたよなあ、ということだ。よく吐いたし。
今の子供って、あんまり風邪とかひかないもんな、と。それも、まあ、時代か。
……合掌。