小学館文庫 2008年
この人の顔が苦手で、それもところどころに写真ででてくる
もんだから、一度、読むのをやめていたのだが、まあ、人は
顔じゃないよな、と考えを変えて、読んでみた。
頁中に美味いが溢れかえっている。全国飛び回り、自らを「
味覚人 飛行物体」と呼び、美食に明け暮れている。
ぼくが一番、食いたい、と思ったのは、終盤にでてくる石垣島
の有田料理長のつくるビーフカレー。石垣牛の筋肉をふんだん
に使い、とろッとろに煮込んであるという。
ぼくもカレーの研究に余念のないほうだが、いろいろやってみたが
今は、結局、ハハのつくる20分カレーがうまい、ということに
なってしまっている。カレースランプを早く脱したいものだ。
……合掌。