新潮文庫
「刺青・秘密」という本の表題作。女装に目覚めた男。街に
繰り出しては楽しんでいた。そのときに、上海で知り合った
昔捨てた女と出会うが、すごい美人だ、と思い、拉致られて
俥で連れられて、遊んで帰っていく、ということをやっていた。
何度も何度も拉致られるので、目隠しするが、だいたいこの
辺だろうというところを突き止める。昼間に、その女を見ると
後家で魅力的でもなんでもない。そして、男はまた女を捨て
るのだった。
この漢字をたくさん使った文体だからこそ、この世界観は
形作られたのだろう、という気がする。
現代文でやってみても味気なくなるだろう。女と手(手紙)を
交わすのだが、そこのところがなんとも色気があって、よかった。
(読了日 2023年4・19(水)9:00)
(鶴岡 卓哉)
「刺青・秘密」という本の表題作。女装に目覚めた男。街に
繰り出しては楽しんでいた。そのときに、上海で知り合った
昔捨てた女と出会うが、すごい美人だ、と思い、拉致られて
俥で連れられて、遊んで帰っていく、ということをやっていた。
何度も何度も拉致られるので、目隠しするが、だいたいこの
辺だろうというところを突き止める。昼間に、その女を見ると
後家で魅力的でもなんでもない。そして、男はまた女を捨て
るのだった。
この漢字をたくさん使った文体だからこそ、この世界観は
形作られたのだろう、という気がする。
現代文でやってみても味気なくなるだろう。女と手(手紙)を
交わすのだが、そこのところがなんとも色気があって、よかった。
(読了日 2023年4・19(水)9:00)
(鶴岡 卓哉)