古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

花終る闇   開高健

2024-09-08 04:59:12 | 開高健

新潮文庫  平成2年

 

書いた? 書けん! というペンネームを愛

 

したという開高健氏の絶筆の一遍。

 

ラストの部分は一部が重複するのだがいいのだろ

 

うか? リフレインってことか? 昔の作家は同じ

 

ことばかり書いていたから、そういう手法なのかも

 

しれん。また、ベトナム、交わり、くんずほぐれず

 

して、悔恨、逡巡、泥濘に溺れて、立ち往生する

 

話しだ。

 

世界のところどころに現れ出ては、人の世に生きるのは

 

辛いぜ、と言いたいばかりに、詩的、メタモルフォーゼ、

 

白皙の腕に止まる蝶の如く、自由で、華憐、な言葉

 

遊びが弾ける。ぼくが師と崇める男、開高氏の生命の

 

絶叫を訊け。

 

(読了日 2024年8・21(水)11:31)

                (鶴岡 卓哉)


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