古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

卵の緒       瀬尾まいこ

2020-05-08 09:58:23 | 小説の紹介
新潮文庫      2002年

2001年に「卵の緒」で坊っちゃん文学大賞を受賞し

「7’s blood」を書いて、単行本を出して、翌年にデ

ビューしている。2019年に本屋大賞を受賞されてい

るので、そのとき、僕もこのひとをしったのだ。

「卵の緒」は児童文学というか、子供が主人公なのだが

僕は子供が主人公の小説が苦手なので、買ってうっち

ゃっていたのだが、ふと手に取って読んでみると、おもし

ろく、ひきこまれて読んでしまった。やはり、「7’s~」より

「卵の緒」の方がデキがいい、というか、作品の熱量は

上のようだ。「7’s~」はお母さんがガンで死んでしまった

りして、そこのところが大いにこの小説の問題というか、

考えていくべきところだと思う。ひとが死ぬって、簡単じゃ

ないと思うが、このお母さんはコロッと死んでしまう。

「卵の緒」では親子の絆がテーマになっていくのだと思う。

とても読みやすく、本屋大賞前夜をひしひしと感じる作品

集だった……合掌。

                 (鶴岡 卓哉)































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