古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

使いみちのない風景  村上春樹・文 稲越功一・写真

2023-06-03 07:06:03 | 本の紹介
中公文庫   1998年

この本には「使いみちのない風景」と「ギリシア島の

達人カフェ」と「猫との旅」というエッセーが収録さ

れていて、とても趣味のよい写真が挟み込まれている。

こういう写真のいっぱいある本って好きなんだよねえ。

ぼくはきっと村上春樹氏の持つ世界観が好きなのだろ

うねえ。「使いみち~」では「世界の終わりとハード

ボイルド・ワンダーランド」の書かれた背景が語られる。

旅はお好きじゃないらしいが、結果的に旅と言うもの

をしてしまったらしい時期に書かれている。この頃の

春樹氏はとてもよいね。なんというか、この時期までが

ぼくの春樹氏を好んで読んでいたときだ。それは大いに

若さと才能と言う問題を抱いているとも思うんだけれど

ね。この装丁の写真の箱はなんだろう。未来へ続く、タイム

マシーンのようにぼくには思えるんだけれど。

    
    (読了日 2023年5・13(土)0:26)
                  (鶴岡 卓哉)  
                

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