古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

海と毒薬      遠藤周作

2022-01-04 04:58:10 | 小説の紹介

角川文庫   昭和35年

 

戦争中に米人捕虜の人体実験をした人たちの話。

 

歴史は人がつくっていくということか。歴史は決して、国家

 

のみの問題ではない、といいたいのだろうか。

 

米人を殺してしまうことや、医学にかこつけての人体実験の

 

問題を浮き彫りにする。

 

実際に九大で起こった事件らしいが、リアルとは、その様相は

 

かなり違うらしい。より、これは小説的におもしろく、といって

 

は誤弊があるが、読み物として成立するように描かれているらし

 

い。

 

実際、この小説は周作氏の出世作だし、すごく読ませる、引き

 

込まれるし、人間が動いている。

 

僕がこの立場で、やれと言われれば、まあ、言われることはないと

 

思いますが、きちんと断れる人間でいたいと思います。……合掌。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パレード   川上弘美  絵・吉富貴子

2022-01-03 01:26:19 | 本の紹介

新潮文庫   平成14年

 

「センセイの鞄」の続編なのだろうか。とにかく、1H20Mくらいで

 

読み終わってしまった。

 

こういう薄い本ってドキドキするんだよね。翻訳本とかでも、ドストエフ

 

スキーとかにあるやつ。

 

ハバにされる子について、昔の話をしてくれ、とセンセイにせがまれて、す

 

るのだけど、それを読んで、ぼくも急に思い出した。それは小四のころで、

 

男の子だったんだけれど、手とか顔とかがものすごく汚くて、みんな敬遠

 

していた子がいたな、と。ぼくは親しくもなく、たまに話しかけても、逆に

 

ぼくはがシカトされていた感じだった。逆に先生がその子をイジメてはい

 

けません、と明言したので、みんなが(ぼくだけか?)いじめていたのか、と

 

思ったくらいだった。ぼくは小四のその頃くらいまで、ぼんやりとした子だった

 

ので、よくわからん、と思っていた。そんなことを思い出して、その子も50

 

になるんか、どんなオヤジになっているのだろうか、などとつらつらと思った。

 

……合掌。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ニッポン快食紀行  美味いはスゴい!   小泉武夫

2022-01-02 00:48:03 | 本の紹介

小学館文庫    2008年

 

この人の顔が苦手で、それもところどころに写真ででてくる

 

もんだから、一度、読むのをやめていたのだが、まあ、人は

 

顔じゃないよな、と考えを変えて、読んでみた。

 

頁中に美味いが溢れかえっている。全国飛び回り、自らを「

 

味覚人 飛行物体」と呼び、美食に明け暮れている。

 

ぼくが一番、食いたい、と思ったのは、終盤にでてくる石垣島

 

の有田料理長のつくるビーフカレー。石垣牛の筋肉をふんだん

 

に使い、とろッとろに煮込んであるという。

 

ぼくもカレーの研究に余念のないほうだが、いろいろやってみたが

 

今は、結局、ハハのつくる20分カレーがうまい、ということに

 

なってしまっている。カレースランプを早く脱したいものだ。

 

……合掌。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新年の挨拶・北大路魯山人  「魯山人の食卓」 

2022-01-01 05:13:20 | 本の紹介

さて、2022年ですよ。なっちゃいましたねえ、2022。

 

思えば、バカボンのパパの歳をいつの間にか凌駕し、太宰治が

 

自死した年を大幅に越え、芥川龍之介の叔父のような歳になり、

 

なにかを掴めたか、と言われると、明確になに、ということもなく、

 

けど、発見は数限りなくあった。トライ・アンド・エラーの日々だ。

 

いや、エラーはマズいだろうと思うが、仕方ない。人生は挑戦して

 

こそ、人生だ。おっ、なんかやる気のあるひとみたくなってきたな、

 

よしよし。そういう感じで、今年をやっていきたいと思っているのだ。

 

まあ、健康第一で、行きたい。生活あっての、人生だもんね。ライフを

 

どうするんのかはすごく大事だな。あっ、長くなりそうだな。

 

古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェのお正月休みは

 

4日までです。5日(水)からやってます。どうぞ、お越しく

 

ださい。でも、カフェは寒いので、温かくしてお越しください。

 

北大路氏の感想いってみっか。

 

「魯山人の食卓」     北大路魯山人

 

グルメ文庫(角川春樹事務所)

 

一流と自認する人の文章はどういったものなのか、興味があり、拝読

 

したが、やはり、おもしろかった。ああ、やはり、一流とはこういう

 

ものか、と認めざるを得ない文章であり、描き方があり、そこには、

 

飽きさせない何かがある。

 

おいしくいただく、ということとはいったいどういうことか、を追究

 

していく。美食について、新鮮な野菜について、考え続ける人生とは。

 

広島に来て、鯛のおいしさに目覚め、その安さに目を見張り、牡蛎のうまさ

 

に開眼し、その手軽さに舌鼓を打ちつつ、東京でマグロがうまいから食べ

 

られていた、というより、一般の食卓にはマグロやサンマ以外はのぼり

 

得なかったのではないか、と考える。確かに、広島に来て、マグロは食べな

 

くなった。その他にいい魚がたくさんあるからだろう。魯山人の美食家という

 

ものはかくありや、ということを教わった気になった。

 

(読了日   2021年  11/19(金)2:25)

 

ぼくの考えるB級のおいしさのひとつの答え、ねぎっこ焼き 280円。セット 飲                          

                      み物+ねぎっこ 600円。

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする