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ないもの、あります (ちくま文庫) クラフト・エヴィング商會 筑摩書房 このアイテムの詳細を見る |
「つむじ風食堂」があまりにも気に入ったので、すぐにこれを買いました。
クラフト・エヴィング商會は、吉田篤弘氏とパートナーの吉田音さんの著作と装丁のユニット名。
「會」の字が古風なのがなかなかしゃれています。
(漢字変換がすぐ出てこないのが玉にキズ・・・。)
この本は、このボリュームの文庫で900円とはちょっと高いではないか!と、
今気づいたのですが、
イラスト入り3色刷り・・・あ、後ろの方にはカラー写真も・・・。
仕方ないですね。
しかし、これもよい本ですよ~。
さて、「ないもの、あります」とは。
良く耳にするけれど、一度も見たことのないもの。
この本は、こういうものたちのカタログとなっております。
例えば、<堪忍袋の尾>。
これをうっかり切ってしまったが、何とかもう一度やり直したい・・・。
そんなときに新しい<堪忍袋の尾>があれば、すごく助かるではありませんか。
また、<転ばぬ先の杖>。
これがあると、とても安心に思えますが・・・・。
このクラフト・エヴィング商會では、
このように大変貴重な品を紹介してくれています。
ただし、結構取り扱い注意なモノも多そうですので、
よ~く読んでからお求めください。
<左うちわ>、<捕らぬ狸の皮ジャンパー>、<目から落ちたうろこ>などなど、
他にもいろいろ・・・。
私が欲しいなあーと思ったのは、やはり、<左うちわ>でしょうか。
これさえあれば、毎日遊んで暮らせる。
毎日が竜宮城状態。
しか~し!
これを購入したら、常時これをぱたぱたとあおいでいなければならない。
これをひとたびでも止めると、
ただの遊び人、ごろつき、世捨て人になってしまうという・・・。
しかもとっても高価だそうで・・・。
・・・そんなものを買うお金があるくらいなら、
何もこれを買う必要もないではありませんか・・・。
トホホですね。
うまくいかない世の中であります。
なるほど・・・と思いながら、クスリと笑ってしまう。
そんな一冊です。
満足度★★★★☆