映画を楽しむための映画
* * * * * * * *
第二次世界大戦前夜のオーストラリア。
イギリス貴族のサラがオーストラリアの夫のもとにやってきました。
出迎えたのはなんとも無骨で荒っぽいカウボーイ、ドローヴァー。
牧場についてみると、なんと夫は何者かに殺されていて、経営も思わしくない。
サラはドローヴァーの手を借りて1500頭の牛をダーウィンの港まで連れて行く旅に出ます。
この写真のシーンは、乾季の後、雨季の始まりを告げる大雨。
まさに恵みの雨なんです。
大抵雨は悲しみのシーンが多いのですが、
喜びの雨、こういうのもいいですね。
この映画は、広大なオーストラリアという舞台を生かし、
愛とロマンにあふれるアドベンチャー作品となっています。
古き良きハリウッド映画。
・・・というような、ちょっとクラシカルな感じがするんですよね。
男はあくまでも男っぽい荒くれのカウボーイ。
女は美しく、気が強くて、冒険心に富んでいる。
老人は頑固で偏屈で、しかし、知恵に満ちている。
子どもは勇気があってけなげ。
そして悪役はどこまでも憎憎しい悪役に徹している。
自然は雄大で美しく、また、時には過酷。
また、空襲を受け、町が炎上というスペクタクルもあり・・・。
こういう図式を、あえてはずさなく作ってあるんですね。
この映画中に「オズの魔法使い」の上映シーンがあるのですが、
こういうところを見ても、
この作品はどこか古き良き懐かしい映画作品へのオマージュを意識しているように思えます。
見る人によっては話がありきたり、問題提起はあるけれど浅すぎる・・・、
そんなことをいうかもしれませんが、
私はしっかり楽しませてもらいまして、大満足です。
この作品にスパイスを効かせているのは、この大地に根付くアボリジニの生活でしょう。
どこかスピリチュアルな雰囲気を持たせつつ、それが過剰ではない。
そんな不思議もあるかも・・・と思ってしまうのは、
日本人も、自然の中に神が宿ると、
どこかにそういう信仰が未だに根付いているからかもしれません。
オーストラリアが続けていたアボリジニ混血児の同化政策について、
もっと深く考えてみたい方は「裸足の1500マイル」をご覧ください。
貴婦人が開拓地にやってきて、そこで、荒っぽい男性と恋に落ちる
・・・という話は以前に見たことがある
・・と思ったら、「愛と哀しみの果て」でした。
これはオーストラリアではなくて、アフリカはケニアですが。
植民地政策全盛の時代の名残りですね。
こちらはメリル・ストリープとロバート・レッドフォードでした。
・・・うむ、そうしてみると、この、ヒュー・ジャックマンのほうが、
よりいっそう野生的な感じがして素敵なんですよね~。
舞踏会の場面で、
それまでずっと無精ひげ(いや、でもあれでもちゃんと手入れをしているシーンがありましたね!)をはやしていたのを、
キレイに剃っているシーンがある。
そこがまた、なんともにくい演出ではありませんか。
きゃー、かっこいい!!
165分という長い作品でしたが、この広大な大地のストーリーにはふさわしい長さでした。
2008年/アメリカ・オーストラリア/165分
監督・脚本:バズ・ラーマン
出演:ニコール・キッドマン、ヒュー・ジャックマン、デヴィッド・ウェンハム、ブライアン・ブラウン
「オーストラリア」本予告
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第二次世界大戦前夜のオーストラリア。
イギリス貴族のサラがオーストラリアの夫のもとにやってきました。
出迎えたのはなんとも無骨で荒っぽいカウボーイ、ドローヴァー。
牧場についてみると、なんと夫は何者かに殺されていて、経営も思わしくない。
サラはドローヴァーの手を借りて1500頭の牛をダーウィンの港まで連れて行く旅に出ます。
この写真のシーンは、乾季の後、雨季の始まりを告げる大雨。
まさに恵みの雨なんです。
大抵雨は悲しみのシーンが多いのですが、
喜びの雨、こういうのもいいですね。
この映画は、広大なオーストラリアという舞台を生かし、
愛とロマンにあふれるアドベンチャー作品となっています。
古き良きハリウッド映画。
・・・というような、ちょっとクラシカルな感じがするんですよね。
男はあくまでも男っぽい荒くれのカウボーイ。
女は美しく、気が強くて、冒険心に富んでいる。
老人は頑固で偏屈で、しかし、知恵に満ちている。
子どもは勇気があってけなげ。
そして悪役はどこまでも憎憎しい悪役に徹している。
自然は雄大で美しく、また、時には過酷。
また、空襲を受け、町が炎上というスペクタクルもあり・・・。
こういう図式を、あえてはずさなく作ってあるんですね。
この映画中に「オズの魔法使い」の上映シーンがあるのですが、
こういうところを見ても、
この作品はどこか古き良き懐かしい映画作品へのオマージュを意識しているように思えます。
見る人によっては話がありきたり、問題提起はあるけれど浅すぎる・・・、
そんなことをいうかもしれませんが、
私はしっかり楽しませてもらいまして、大満足です。
この作品にスパイスを効かせているのは、この大地に根付くアボリジニの生活でしょう。
どこかスピリチュアルな雰囲気を持たせつつ、それが過剰ではない。
そんな不思議もあるかも・・・と思ってしまうのは、
日本人も、自然の中に神が宿ると、
どこかにそういう信仰が未だに根付いているからかもしれません。
オーストラリアが続けていたアボリジニ混血児の同化政策について、
もっと深く考えてみたい方は「裸足の1500マイル」をご覧ください。
貴婦人が開拓地にやってきて、そこで、荒っぽい男性と恋に落ちる
・・・という話は以前に見たことがある
・・と思ったら、「愛と哀しみの果て」でした。
これはオーストラリアではなくて、アフリカはケニアですが。
植民地政策全盛の時代の名残りですね。
こちらはメリル・ストリープとロバート・レッドフォードでした。
・・・うむ、そうしてみると、この、ヒュー・ジャックマンのほうが、
よりいっそう野生的な感じがして素敵なんですよね~。
舞踏会の場面で、
それまでずっと無精ひげ(いや、でもあれでもちゃんと手入れをしているシーンがありましたね!)をはやしていたのを、
キレイに剃っているシーンがある。
そこがまた、なんともにくい演出ではありませんか。
きゃー、かっこいい!!
165分という長い作品でしたが、この広大な大地のストーリーにはふさわしい長さでした。
2008年/アメリカ・オーストラリア/165分
監督・脚本:バズ・ラーマン
出演:ニコール・キッドマン、ヒュー・ジャックマン、デヴィッド・ウェンハム、ブライアン・ブラウン
「オーストラリア」本予告