文字だけの付き合いでも、より自分に近く感じられることはある
* * * * * * * *
先に急逝された森田芳光監督を偲び、この作品を見てみました。
パソコン通信で、相手のハンドルネームしか知らずにやりとりを交わすうちに
お互いが誰よりも自分に近い存在になっていく、
そういう過程を描いた物語です。
(ハル)は初めてパソコン通信の映画フォーラムにアクセスを始めましたが、
まだなかなかうまくいきません。
そんなときに(ほし)から励ましのメールが届きます。
全く見ず知らずの二人。
お互いの仕事のこと恋愛のこと・・・やりとりが続きます。
映像はお互いの生活の様子を淡々と追いますが、
メールの文字は文字そのものが画面に表示されるだけ。
言葉もそんなに込み入った難しい言葉が書かれているわけではありません。
時には虚実さえも折り込められているのですが・・・。
でもやはり、本音で語る部分に真摯な気持ちがはっきり表れます。
文字を追うだけで、少し泣きそうになったくらいです。
1996年作品ですから、「パソコン通信」ということで少しレトロですが、
こういう事情は今現在、ますます身近ですね。
仮名でのお付き合いでありながら、いえ、そうであるからこそ逆に、
実際に周りにいる人よりも本音で語ることができる。
そういう気持ちはなんだかわかるんですね。
ちょっぴり落ち込んだりしたようなとき、
たった一人でもいい、文字だけでもいい。
温かい言葉をかけてもらえたら、それは十分生きる力になるのです。
そう考えたら、私たちはもっといろいろな人とのつながりを、
うまく生かしていけるのかもしれません。
さてこの作品、こうしたデジタルの二人のやりとりの合間に、
アナログつまり実生活のお付き合いが割り込んできます。
それは(ローズ)という女の子。
同じ映画フォーラムで(ハル)と知り合った(ローズ)は、
あっという間に垣根を乗り越えて、実際に(ハル)と付き合い始めてしまいます。
しかし、実はこの(ローズ)は・・・!?
という意外な展開。
ここはぜひご自分で見て確かめてくださいね。
実際にあったことのない二人が初めて出会うとき。
ちょっと瑞々しくもどきどきして、不思議な気持ちもある。
よいシーンです。
1996年/日本/118分
監督:森田芳光
出演:深津絵里、内野聖陽、戸田菜穂、宮沢和史
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先に急逝された森田芳光監督を偲び、この作品を見てみました。
パソコン通信で、相手のハンドルネームしか知らずにやりとりを交わすうちに
お互いが誰よりも自分に近い存在になっていく、
そういう過程を描いた物語です。
(ハル)は初めてパソコン通信の映画フォーラムにアクセスを始めましたが、
まだなかなかうまくいきません。
そんなときに(ほし)から励ましのメールが届きます。
全く見ず知らずの二人。
お互いの仕事のこと恋愛のこと・・・やりとりが続きます。
映像はお互いの生活の様子を淡々と追いますが、
メールの文字は文字そのものが画面に表示されるだけ。
言葉もそんなに込み入った難しい言葉が書かれているわけではありません。
時には虚実さえも折り込められているのですが・・・。
でもやはり、本音で語る部分に真摯な気持ちがはっきり表れます。
文字を追うだけで、少し泣きそうになったくらいです。
1996年作品ですから、「パソコン通信」ということで少しレトロですが、
こういう事情は今現在、ますます身近ですね。
仮名でのお付き合いでありながら、いえ、そうであるからこそ逆に、
実際に周りにいる人よりも本音で語ることができる。
そういう気持ちはなんだかわかるんですね。
ちょっぴり落ち込んだりしたようなとき、
たった一人でもいい、文字だけでもいい。
温かい言葉をかけてもらえたら、それは十分生きる力になるのです。
そう考えたら、私たちはもっといろいろな人とのつながりを、
うまく生かしていけるのかもしれません。
さてこの作品、こうしたデジタルの二人のやりとりの合間に、
アナログつまり実生活のお付き合いが割り込んできます。
それは(ローズ)という女の子。
同じ映画フォーラムで(ハル)と知り合った(ローズ)は、
あっという間に垣根を乗り越えて、実際に(ハル)と付き合い始めてしまいます。
しかし、実はこの(ローズ)は・・・!?
という意外な展開。
ここはぜひご自分で見て確かめてくださいね。
実際にあったことのない二人が初めて出会うとき。
ちょっと瑞々しくもどきどきして、不思議な気持ちもある。
よいシーンです。
![]() | (ハル) [DVD] |
深津絵里,内野聖陽,戸田菜穂,宮沢和史 | |
バンダイビジュアル |
1996年/日本/118分
監督:森田芳光
出演:深津絵里、内野聖陽、戸田菜穂、宮沢和史