あっさりと逝きたい・・・
* * * * * * * * * *
何歳まで生きたいですか?
大往生は万人の願望。
マスコミは90歳を超えても元気な「スーパー老人」をもてはやし、
死ぬまで健康であるべきだという圧力は強まる一方だが、
いま現実はどうなっているのか。
現役医師2人が、誰も本当のことを言わない高齢者の生き方・老い方・逝き方を赤裸々に語り合った。
アンチエイジングを謳い、高齢者を飯の種とする医療界はどこまで信用できるか?
そもそも医者の多くがなぜがんになるのか?
大往生は可能なのか?
等々、遅かれ早かれ誰もが直面する生死の真実。
* * * * * * * * * *
私は、映画「エンディングノート」を見た時に、
ガンで死にたいと思いました。
実はガンで死ぬのは理想的な死に方なのではないだろうか・・・と。
というのは、まず、およその余命がわかる。
そして、しばらくは普通に活動ができる。
つまり、色々やっておきたいことができる。
この際リビング・ニーズの保険にでも入っていればなおよろしい。
私なら、ガンと戦わず、抗癌剤治療もなしでやりたいことをやって、
静かに人生の幕を閉じるのだけどなあ・・・、などと。
この本は、まさしくその考えを肯定する本でありました。
ガンの末期はすごく痛むというイメージを私も持っていましたが、
実際はそうでないことが多いそうなのです。
それよりも辛いのは抗がん治療である、と。
長寿はたしかにすばらしいけれど、
ピンピンコロリ願望がもてはやされるということは、
そうでないことが多いということでもあるのです。
皆さん、自分のことは死ぬ寸前まで達者で意識明朗と思っているけれど、
そうでないことの方が多いですよね・・・。
本人の意志も確認できないような状態で、
ただ胃ろうなどで生きながらえているという状態は、
少なくとも私なら勘弁してほしいと思います。
しかし、一体どういう死に方をするのかは、全くの運命。
望んだとしてガンになれるわけでもないですし、
いつ認知症状が現れるかもしれない。
ただ、希望する最期のあり方を生前に宣言し書き記しておくなどして、
多少なりとも自分の望む死に方に近づける事はできるかもしれません。
さてしかし、本著では、
生殖期が終わったらもうがん治療などするな、と言っています。
生殖期・・・つまり女性なら更年期を過ぎたら・・・ということですか?
自分で宣言しながら潔くないのですが、
たった今医師にガン宣告をされたら、やっぱり迷うと思います。
実際、がん治療のため手術で患部を切除し、
その後お元気で暮らしている方を何人も知っていますし・・・。
だから本当に難しいですね。
ムダな治療はするなといっても、
ムダかムダでないのか、どこで線引きすればいいのか。
私のように、悟ったようなことを言っているヤツが、
実は実際の場になったら人一倍命根性汚く、じたばたするのかもしれませんし。
ともあれ、何が何でもただ『延命』することだけが優先という医療の常識のようなものに、
一石を投じる本ではあると思います。
「思い通りの死に方」中村仁一 久坂部羊 幻冬舎新書
満足度★★★★☆
![]() | 思い通りの死に方 (幻冬舎新書) |
中村仁一 久坂部羊 | |
幻冬舎 |
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何歳まで生きたいですか?
大往生は万人の願望。
マスコミは90歳を超えても元気な「スーパー老人」をもてはやし、
死ぬまで健康であるべきだという圧力は強まる一方だが、
いま現実はどうなっているのか。
現役医師2人が、誰も本当のことを言わない高齢者の生き方・老い方・逝き方を赤裸々に語り合った。
アンチエイジングを謳い、高齢者を飯の種とする医療界はどこまで信用できるか?
そもそも医者の多くがなぜがんになるのか?
大往生は可能なのか?
等々、遅かれ早かれ誰もが直面する生死の真実。
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私は、映画「エンディングノート」を見た時に、
ガンで死にたいと思いました。
実はガンで死ぬのは理想的な死に方なのではないだろうか・・・と。
というのは、まず、およその余命がわかる。
そして、しばらくは普通に活動ができる。
つまり、色々やっておきたいことができる。
この際リビング・ニーズの保険にでも入っていればなおよろしい。
私なら、ガンと戦わず、抗癌剤治療もなしでやりたいことをやって、
静かに人生の幕を閉じるのだけどなあ・・・、などと。
この本は、まさしくその考えを肯定する本でありました。
ガンの末期はすごく痛むというイメージを私も持っていましたが、
実際はそうでないことが多いそうなのです。
それよりも辛いのは抗がん治療である、と。
長寿はたしかにすばらしいけれど、
ピンピンコロリ願望がもてはやされるということは、
そうでないことが多いということでもあるのです。
皆さん、自分のことは死ぬ寸前まで達者で意識明朗と思っているけれど、
そうでないことの方が多いですよね・・・。
本人の意志も確認できないような状態で、
ただ胃ろうなどで生きながらえているという状態は、
少なくとも私なら勘弁してほしいと思います。
しかし、一体どういう死に方をするのかは、全くの運命。
望んだとしてガンになれるわけでもないですし、
いつ認知症状が現れるかもしれない。
ただ、希望する最期のあり方を生前に宣言し書き記しておくなどして、
多少なりとも自分の望む死に方に近づける事はできるかもしれません。
さてしかし、本著では、
生殖期が終わったらもうがん治療などするな、と言っています。
生殖期・・・つまり女性なら更年期を過ぎたら・・・ということですか?
自分で宣言しながら潔くないのですが、
たった今医師にガン宣告をされたら、やっぱり迷うと思います。
実際、がん治療のため手術で患部を切除し、
その後お元気で暮らしている方を何人も知っていますし・・・。
だから本当に難しいですね。
ムダな治療はするなといっても、
ムダかムダでないのか、どこで線引きすればいいのか。
私のように、悟ったようなことを言っているヤツが、
実は実際の場になったら人一倍命根性汚く、じたばたするのかもしれませんし。
ともあれ、何が何でもただ『延命』することだけが優先という医療の常識のようなものに、
一石を投じる本ではあると思います。
「思い通りの死に方」中村仁一 久坂部羊 幻冬舎新書
満足度★★★★☆