映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

「銀の匙 9」 荒川弘

2013年10月29日 | コミックス
自信が強さにつながる

銀の匙 Silver Spoon 9 (少年サンデーコミックス)
荒川 弘
小学館


* * * * * * * * * *

2014年春、いよいよ実写版映画公開となる本作、
乗りに乗っています。
(ただし、私はコミックで十分なので、見ないと思う・・・)
さて本巻、八軒がやむない事情でついに札幌の実家へ帰ります。
そういえば、八軒はこの高校進学以来、一度も実家に帰っていなかったのですね。
時は初雪の舞い始める10月末か11月初めというところです。


ちょっとした物を取りに来ただけで、
できれば両親にも合わず、すぐ帰ってくるつもりだったのですが、
ちゃんと両親が居て、"ご対面"してしまいました。
そして八軒の意に反して、ともに昼食までとるはめになってしまいました。
相変わらず威圧的な父は、
せっかく八軒が珍しく自分の心境を語っているというのに

「勉強で脱落した人間が、人に勉強を教えるというのか?」

と、心ない言葉を投げつける。
でも、八軒は一応きちんと反論。
エゾノーでの経験やそれによって身につけた自信が、
彼を強くしているようです。

いいぞ、八軒!!


ところで八軒の家はやはり「西区八軒」なのかと思ったら、
彼は新札幌中学出身というので、厚別区のようですね。
(どうでもいいですけど・・・)


その後、八軒のお母さんは、
八軒が学校でどんなことをしているのか何も知らなかったということに気付き、
学校の様子を見に来ます。
自分の息子の成長ぶりを母はそこで認めることになる。
私は八軒と父親の確執について、母親が鈍感すぎるのでは・・・?
と、ちょっと思うのですが、
わざとなんでしょうかねえ・・・。
あえて知らないふりを決め込んで、
どちらの味方になることも避けているのか・・・?
しかし、あのお父さんとどのように知り合って結婚したのか、そこが知りたい・・・。


兎にも角にも、冬が来てクリスマス・・・。
軒のお正月は、どんなかな・・・?

「銀の匙 9」 荒川弘 小学館少年サンデーコミックス
満足度★★★★☆