まさか、あの人物の命が・・・
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私の好きな、タイムスリップもの。
スポーツの名門校、弓道部の西野蒼(新田真剣佑)。
彼は体育会系のノリや目立つことが苦手で、
弓の腕は一流ながら、試合などには出たことがありません。
そんなある日、雷が校庭に落ちた直後、
校内に刀を持った野武士たちがなだれ込んできて、いきなり殺戮を始めます。
必死で応戦する高校生たち。
しかし、敵は数人を人質にとって行ってしまいます。
歴史オタクでもある蒼は思う。
学校が丸ごとタイムスリップして戦国時代の「桶狭間の戦い」直前に来てしまったらしい・・・。
そこへやって来たのが、後の徳川家康である松平元康(三浦春馬)。
スポーツ部の猛者たちと元康は手を組み、
信長の軍勢に捕らえられている人質の奪還を図ります。
学校が丸ごとタイムスリップといえば、「漂流教室」を思い浮かべますが、
でも戦国時代ということならやっぱり「戦国自衛隊」ですね。
自衛隊なら銃も戦車もあって、かなり戦には心強かったけれど、こちらは高校生。
剣道部、アメフト部、野球部、ボクシング部・・・
いかに猛者揃いといえども、白兵戦ではちと分が悪い・・・。
でもがんばりますよ~、彼らは。
蒼は戦いには消極的・・・。
しかし、親友が倒れ、人質に取られるなどというアクシデントにより、
彼は覚醒して行きます。
本作、単に過去へ行って戻るということだけではなくて、
一年先行してこの時代に来ていた者がいるということ、
そして、絶対に死ぬはずではない人物が死んでしまう、という虚を突く出来事があって、
なかなか油断なりません。
しかしだからこそ、納得の行くラスト。
私はこういうの、好きです。
帰りは、バック・トゥ・ザ・フューチャーを意識した、雷利用のタイムスリップ。
時計塔があって、配線を巡らして・・・。
いい舞台立てだなあ・・・。
そうした理系クラブの面々が手腕を振るうのも楽しい。
それで、本題からはそれますが、
現代に戻ってきた高校生たちの大量死や大けがを、一体どのように説明してことを収めたのか。
私はそれがすご~く気になるのですが、そこのところの描写はありません・・・。
三浦春馬さん出演作がまだ残っていたんですね!
<シネマフロンティアにて>
「ブレイブ 群青戦記」
2021年/日本/115分
監督:本広克行
原作:笠原真樹
出演:新田真剣佑、山崎紘菜、鈴木伸之、渡邊圭祐、濱田龍臣、三浦春馬、松山ケンイチ
タイムスリップの妙度★★★★☆
満足度★★★★☆