ほとんど知らない本の話、ですが。
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はじめて読んだ本をおぼえていますか?
ページをめくれば溢れだす、しあわせな時間と家族の思い出。
さあ本の国へ旅にでよう――。
本書は、文学者の父・池澤夏樹と声優、エッセイストの娘・池澤春菜のふたりが、
「読書のよろこび」を語りつくした対話集です。
「本は生きもの」と語る父。
「読書の根本は娯楽」と語る娘。
児童文学からSF、ミステリまで、数多くの本を取り上げ、
その読みどころと楽しみかたを伝えます。
池澤家の読書環境やお互いに薦めあった本、
夏樹さんの父母(春菜さんの祖父祖母)である作家・福永武彦や詩人・原條あき子について等、
さまざまな話題が登場。
さらに巻末にはエッセイ「福永武彦について」(池澤夏樹)、
「ぜんぶ父の話」(池澤春菜)も特別収録しています。
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池澤夏樹氏とそのご令嬢、池澤春菜さんの本にまつわる対談集。
池澤春菜さんは、声優でありエッセイストであり、
また脚本家でもあるという多才な方です。
さすがに、子どもの頃から本であふれるような家で育ったわけで、
その読書量はハンパではありません。
私、本巻を読む前からこの内容について行けないだろうなという予感はありましたが、
実際、その通りでした。
主に児童文学、SF、ミステリと池澤夏樹氏よりも
春菜さん寄りの本の話題になっていると思われるのですが、
次々と上がる著者名、題名のうち私がわかるものはほんのわずか。
今さらながら自分の読書の幅の狭さを思い知りました。
トホホです。
でも本巻、だから全然つまらないというわけではなく、
未知の本の大海原を知ることも有意義ですし、
ほんのさわりのストーリー紹介だけでも面白いのです。
こんな中から、また拾い読みしてみるのも良さそうですしね。
<図書館蔵書にて>
「ぜんぶ本の話」池澤夏樹 池澤春菜 毎日新聞出版
満足度★★★☆☆