映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

グッド・ナース

2022年11月04日 | 映画(か行)

人を癒すべき病院で

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実話をもとにしています。

シングルマザーの看護師エイミー(ジェシカ・チャステイン)。
自身も心臓病を抱えながら、過酷な夜勤を続け、心身共に限界に近いのです。
そんな頃、新任のチャーリー(エディ・レッドメイン)が同僚となります。
彼は親切で個人的にも支えとなってくれて、
エイミーにとっては心強い友人となりました。

ところがその頃から、病院でインスリンの大量投与による患者の突然死が相次ぎます。
エイミーはチャーリーがこれまでいくつもの病院を転々とし、
それらの病院でも患者の不審死が続いていたというウワサを耳にします。
それを信じたくないエイミーではありますが、
警察のチャーリーの調査に協力するようになり・・・。

これが実話に基づいているというのがいかにも恐いですね。

チャーリーは点滴のバッグにインスリンなどの薬剤を混入させていたのです。
アリバイなど関係のない犯罪。
そして様々な犯罪を匂わせる物証はあるのですが、
決定的な証拠となりうるものがありません。
どうしても本人の自白が必要だというのです。
これがなかなか難しい。
そして、これまで彼のいた病院でもチャーリーの行動に疑いを持ってはいたものの、
ことを表沙汰にして病院の責任を問われることを避けたいがために、
厄介払いをしただけで、口をつぐんでいたのです。
だから、何度も同じことが繰り返された。

実在の犯人は無期懲役となっていますが、
いまだに犯行の理由を明かさないのだとか。

恐い、恐い・・・。

それにしてもこの不可解な異常心理をもつチャーリー役、エディ・レッドメインがよく演じています。
始めはいかにも相手思いの人のいい同僚だったのだけどなあ・・・。
だんだん不気味で恐くなっていく。



人を癒すべき病院で、こんなことが行われるとは・・・
人の心の闇は計り知れません。

<サツゲキにて>

「グッド・ナース」

2022年/アメリカ/121分

監督:トビアス・リンホルム

原作:チャールズ・グレーバー

出演:ジェシカ・チャステイン、エディ・レッドメイン、ンナムデイ・アサマア、キム・ディケンズ

 

真実の奇怪さ★★★★☆

満足度★★★★☆