映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

燃えよ剣

2021年10月18日 | 映画(ま行)

運命の波に傲然と立ち向かう

* * * * * * * * * * * *

待ってました!!
新選組副長、土方歳三の生涯を描きます。

武州多摩の農家に生まれた土方歳三(岡田准一)は、「武士になりたい」という思いで、
近藤勇(鈴木亮平)、沖田総司(山田涼介)ら同士とともに京都へ向かいます。
芹沢鴨(伊藤英明)を局長に徳川幕府の後ろ盾で新選組を結成。
土方は、鬼の副長と恐れられながら、
討幕派の制圧のため、京都の町で活躍するも・・・。

原作は司馬遼太郎。
最も私たちの持つイメージに近い新選組の物語かも知れません。
中でも土方歳三については、昨今「青天を衝け」(町田啓太)や
「土方のスマホ」(窪田正孝)(?!)でも、その最期を見届けたばかり。
それで、岡田准一さんの土方というのはちょっと違うなあ
・・・と、私は思っていました。
でも本作を見終えるときには、失礼しました、イヤ、これ本物、
土方はこの人しかいない!!
と思っていたので、いい加減なものです・・・。

確かに、町田啓太さんの土方はかっこよかった。
でも、田舎の村で「バラガキ」と呼ばれていて、
ただただ、強くなって何者かになりたいという思いでひたすらに突き進んでいく。
刀使いは鋭いというよりもとにかく強い。
バシッとたたき切る感じ。
確かにこうでなければ人は切れますまい。
なんとも迫力のある殺陣シーン。
こうした骨太の感じが、岡田准一さんだからこそ出せたと思います。
終盤の、髷を切って洋装の土方さんはやっぱりカッコイイ!!

新選組の目を覆うような粛清の嵐、
戊辰戦争に敗れた後のそれぞれの生き様、
歴史の大波に翻弄される運命はやはりロマンを感じます。

最期まで「武士」を貫いて散っていった土方歳三。
ああ・・・無性にまた函館に行きたくなってしまいました。

私の推しの松下洸平さんは斎藤一役。
ええと、本作はコロナ禍の影響で公開がかなり遅くなっていて、
実のところは、松下洸平さんが朝ドラ「スカーレット」でブレイクする前に
もう撮り終えていたそうです。
今ならもう少し出番の多い役につけたかも。

でも斎藤一といえばアレですよ。
「るろうに剣心」の中で、江口洋介さんが演じていた役。
悪くはないです。

* * * * * * * * * * * *

余談ではありますが、私の初めての「新選組」体験は、
木原敏江さんのコミック「天まであがれ」なのです。
いまもその時の新選組メンバーの面影が忘れられない。
土方歳三は「うるわしのフィリップ」さまでありました。

 

<シネマフロンティアにて>

「燃えよ剣」

2021年/日本/148分

監督・脚本:原田眞人

原作:司馬遼太郎

出演:岡田准一、柴咲コウ、鈴木亮平、山田涼介、尾上右近、山田裕貴、松下洸平、伊藤英明

 

歴史ロマン度★★★★★

鮮烈な生き様度★★★★★

満足度★★★★★

 



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ようやく (こに)
2021-11-16 08:19:03
観てきました。
岡田君に尽きる映画でしたね~。
松田洸平さんは知らなくて、本作でも斎藤一役でなければ記憶に残らなかったかもしれません。
新選組の描き方も色々ですね。

今さらですが、映画のカテゴリーを変えられたのですね。分かりやすくてありがたいです。
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Unknown (たんぽぽ)
2021-11-16 19:22:25
こにさま
新選組の物語は何度見ても興味深いですね。岡田准一さんは、私はそれほどのファンではないのですが、この度はカッコイイ!!と思いました。
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