映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

サヨナラまでの30分

2020年12月16日 | 映画(さ行)

カセットテープでつなぐ絆

* * * * * * * * * * * *

バンド「ECHOLL」がメジャーデビュー目前に解散してから1年後。
メンバーの前に突然見知らぬ大学生颯太(北村匠海)が現れます。
颯太は、バンド再編成をするようにとメンバーに呼びかけるのですが、
実はこの颯太とは、1年前に事故死したボーカルのアキ(新田真剣佑)なのです。

颯太が偶然拾ったカセットテープを再生すると、
その30分だけ、アキが颯太の体を借りて現れるのです。
そうでないときには、アキの姿は颯太にしか見えません。
アキが颯太の体を借りている時には、颯太は颯太の姿のままでいるのですが、
他の人には見ることができません。

どっちにしても、バンドのメンバーや周りの人々には、颯太の姿のまま。
ということで、アキの存在に気づく人はいなくて、
アキとしてはちょっと切ないわけです。

人付き合いの苦手な颯太でしたが、
アキによって強引にバンドに加わることになってしまい、
始めは渋々だったものの、次第に仲間と音楽を奏でるときの楽しさや
一体感を持つようになっていくのです。
でも、かつてのアキの恋人・カナ(久保田紗友)だけは、バンドに戻らず・・・。

私、最近DISH//の「猫」にハマっている身としては、本作うってつけの作品でした!

颯太がバンドのメンバーたちになじみ、親しくなっていくとともに、
彼らのアキの記憶が薄れていきます。
まるでカセットテープに上書きして、もとの音楽が消えてしまうみたいに・・・。
そのことを良しとしない颯太は、バンドから離れようともするのですが・・・。

誰もの思いが優しく切ない、ステキなストーリーです。

最近若い人たちにカセットテープがまた見直されているといいますが、
そういうブームに乗った作品でもある訳です。

私も昔、自分の好きな曲だけ集めたテープなど作ったことを思い出します。
そういえばまだカセットテープは残っているけれど、それを聴くことのできるプレーヤーがない!! 

イヤ、残っていたとしても、テープが劣化してもうダメかも、ですね。

とにかく、北村匠海さんと新田真剣佑さんのダブル主演というのがおいしすぎる!!

そして、清原翔さんもステキでした~。
・・・清原翔さんの病状について、その後の情報はやはりないようですが、
回復してまたお元気に活躍することを、祈っております!!

<WOWOW視聴にて>

「サヨナラまでの30分」

2020年/日本/114分

監督:萩原健太郎

脚本:大島里美

出演:新田真剣佑、北村匠海、久保田紗友、葉山奨之、上杉柊平、清原翔、松重豊

 

北村匠海の魅力度★★★★★

音楽★★★★☆

満足度★★★★☆

 

 



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