映画と本の『たんぽぽ館』

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シャーロック・ホームズ シャドウゲーム

2012年03月25日 | 映画(さ行)
悪ガキ同士がそのままおじさんに



                * * * * * * * * * *

待ってました、シャーロック・ホームズのシリーズ第2弾。
ホームズ=ロバート・ダウニー・Jrと、
ワトソン=ジュード・ロウのやんちゃな関係が更にヒートアップ。
謎解きのミステリというよりは、むしろアクション大作的性格のほうが強くなって来ました。
ホームズの恐ろしいほどの頭脳の回転は、映像で表現されています。
くどくど言葉での説明なんかありません。
うっかりすると、こちらがついていけなくなってしまいそうなくらいですが、
そのようにほんの一瞬の間に、あらゆることを見てとり、次に来ることを想像する
・・・そういうイメージがすごく納得できます。



さて、物語はヨーロッパ各地で連続爆破事件が起こるというところから。
ホームズは初めから、これはモリアーティ教授が黒幕と見ています。

天才数学者であり作家である教授。
現に彼は世界大戦を勃発させようと、これらのことを画策していたのです。
ラストのホームズVSモリアーティ教授の直接対決のシーンはすごかったですね。
チェスのシーンもすごかったですが、チェスのように、格闘技を互いにシュミレーションしつつ対決が進むなんていうのは・・・。
人並み外れたIQを持つ者同士の、なんだか未来戦を見るような感じでした。
こういう場合はいかに虚を突いた動きが出来るか、
それが勝負ということなんでしょうね。


しかし、モリアーティ教授の行動は、多分に今日的で恐いくらいです。
世界で多発するテロ活動。
世界大戦が勃発して喜ぶのは結局武器商人だ。
今作ではホームズがその目論見を辛くも未然に終わらせるのですが、
結局世界が一次大戦へなだれ込むのは、歴史が証明しているわけですから・・・。



今作ではワトソン医師が結婚をするのですが、
ホームズはそれが面白くなくて、ささやかな嫌がらせというか抵抗を試みます。
いやはや、頭脳では天才ながら、まるで子供のような・・・。
悪ガキ同士がそのままおじさんになってしまったかのような、この二人。
この持ち味が今作の魅力。
もうこのキャスティングは他には考えられませんね。
ジプシー娘シムは、スウェーデン版「ドラゴン・タトゥーの女」のノオミ・ラパス。
ユニークな配役もナイスでした。



「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」
2011年/アメリカ/130分
監督:ガイ・リッチー
出演:ロバート・ダウニー・Jr、ジュード・ロウ、ノオミ・ラパス、ジャレッド・ハリス、レイチェル・マクアダムス


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2 コメント

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ギリギリ (こに)
2012-04-17 20:02:57
観てきました。
こちらはシネコンの大きなスクリーンでしたが20人もいたかしら。上映終了近し、だから仕方ないのかなと思いましたが、なんだかねぇ、でした。
ところで、この映画、本当に面白いですね!
最高のコンビです。
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斜陽 (たんぽぽ)
2012-04-17 20:58:22
>こにさま
そうですか、このようなメジャー作品ですら最終日近くはそんなものなんですね。
映画産業が斜陽というのもわかるような気がしてきました・・・。
すでに原作のシャーロック・ホームズをだいぶ離れてきていますが、これはこれで面白いですよね。また続編を期待してしまいます。
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