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「サカタ食堂 おまかせ定食 坂田靖子よりぬき作品集 」坂田靖子

2012年02月17日 | コミックス
永遠の謎、プディング

サカタ食堂 おまかせ定食坂田靖子よりぬき作品集 (ピュアフル コミックス)
坂田靖子
ジャイブ


                    * * * * * * * * * *

先に見ました「サカタ食堂」の第2弾です。
坂田靖子さんの食べ物にちなむ作品を集めたもの。
そこで、出てきました!! 
なんと言ってもサカタ作品で一番印象に残っている"プディング"。


タルカム夫妻のシリーズより。
プディングはイギリスの伝統料理。
ついカスタードプリンを思い浮かべますが、それとは別物です。
しかし
「小麦粉でつくったタルトパイみたいな地に
シチューや煮込みを入れたり、フルーツやジャムを混ぜたりして
煮たり蒸したりしてあるヤツ」

と解説があるだけなので、
想像がつくようなつかないような、微妙なところがまた、好奇心をかき立てるのですが、
私にとっては何十年を経ても未だに謎です。
中でもクリスマスプディングと呼ばれるものは
「ドライフルーツと洋酒と香料がふんだんに使ってある、
とても密度の濃いナッツのパウンドケーキみたいなもの」

とのこと。
シュトーレンみたいな感じでしょうか。
相当甘く濃厚そうですが、ちょっぴりでいいので食べてみたいですね。


「ヨーグルト」では月のきれいな夜に、おけにいっぱいの新鮮なミルクを用意して、
それを月の光の当たるところにおいておくと、
絹のように冷たくて美しいヨーグルトができる、とあります。
絹のように冷たくて美しい!! 
「おいしい」でなくて「美しい」というところが普通じゃない。
それはもう言うまでもなくおいしいにきまってる、ということですね。


「さくらもち」は全4ページの超短編です。
全ページに桜の花びらが舞い、ほんわかしたムードに包まれています。
江戸時代。
お殿様のお小姓の鶴丸が桜の木の上で天邪鬼(あまのじゃく)に出会いますが、
天邪鬼は鶴丸がよほど気に入ってしつこくくっついてくる。
あまりに無礼なので鶴丸がなぐると、
桜餅をどっさり置いて逃げていきましたとさ。
それだけのお話なのですが、なんだかのどかでいかにも楽しい。


「バラエティギフト」は、さみしく一人のクリスマスを迎えた青年のところに、
「クリスマスの楽しいお茶詰め合わせ13ピースセット」が届きます。
どこから来たのかは謎。
しかし肝心のお茶の相手がいない。
そこでなんと、彼の片思いの女性とその彼氏を招くことに。
そうこうするうちになぜか、
青年は姫を守るナイトに、彼女はお姫様になっている。
さあ。彼はお姫様を無事にお城まで送り届けることができるかな?
ドタバタファンタジーをお楽しみください。


「サカタ食堂 おまかせ定食 坂田靖子よりぬき作品集 」坂田靖子 ジャイブピュアフルコミックス
満足度★★★★☆


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