映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

今夜、ロマンス劇場で

2018年08月28日 | 映画(か行)

純愛

* * * * * * * * * *

映画監督を目指す青年健司(坂口健太郎)は、
古いモノクロ映画のヒロイン・深雪(綾瀬はるか)に心を奪われてしまいます。

毎夜、スクリーンの中の彼女に会うため、映画館に通っているのです。
そんなある日、その深雪が映画から抜け出し、実体となって健司の前に現れます。
健司はモノクロの彼女にカラフルな服を着せ、ドーランを塗って化粧を施し、
町を案内します。
そして彼の家に同居することに・・・。

二人は次第に心を通わせていきますが、
深雪には、人のぬくもりに触れると消えてしまうという悲劇的な秘密を持っていたのでした・・・。

映画作品では深雪はお姫さま役なので、
映画を抜け出しても“お姫さま”なんですね。
いつも上から目線で、健司のことも「おまえ」呼ばわり。
健司がそれでも全然かまわないというのは惚れた弱みか、それとも多少Mっ気ありなのか。
まあ、言葉遣いはそんな調子ですが、実は優しい女の子なわけで・・・。



映画から出てきた彼女がモノクロ、というのはいかにもユニーク。
このフィルム上の彼女ではなく、実際の女優としての深雪の人生がどこかで絡んでくれば面白いのに・・・
などと思ってしまいました。
本人はとっくに亡くなっているとしても、その孫娘と知り合うとかね・・・。
ま、それをやるとファンタジーじゃなくなってしまうのか。



それにしても、キスどころか手を触れ合うことさえもできない二人・・・というのはあんまりではありませんか。
それで良しとする健司の深い愛・・・ということなんですけどね。
せつなすぎるラブストーリーでした。


今夜、ロマンス劇場で DVD通常版
綾瀬はるか,坂口健太郎
ポニーキャニオン

<J-COMオンデマンドにて>
「今夜、ロマンス劇場で」
2018年/日本/108分
監督:武内英樹
出演:綾瀬はるか、坂口健太郎、本田翼、北村一輝、中尾明慶

切ない愛度★★★★☆
満足度★★★☆☆



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