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検察側の罪人

2018年08月30日 | 映画(か行)

「アイドル出演作」というくくりは忘れていい

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キムタクとニノ。
特別のファンではない私ですが、本作の内容には興味があったので拝見。
しかし、意外にも引き込まれ、圧倒されてしまいました。
アイドル出演作などというくくりを完全に超越しています。

都内で発生した犯人不明の殺人事件を担当することになった東京地検刑事部エリート検事の最上(木村拓哉)。
彼とともに事件に当たることになったまだ駆け出しの沖野(二宮和也)は、
新人研修のときから、最上に憧れていたのでした。
さて、この事件の容疑者として、過去に時効を迎えた未解決殺人事件の容疑者・松倉(酒向芳)が浮上。
ところがまだ決定的な証拠も上がらないうちから、
最上は執拗に松倉を今回の犯人に仕立て上げようとするのです。
始めは最上に同調していた沖野も、次第に疑問を持つようになりますが・・・。

実のところ、以前の未解決殺人事件の被害者と最上ガ知り合いだったということで、
最上は検事としての立場よりも個人的感情を優先させるようになっていくわけで・・・。
改めて考えると時効という制度も理不尽なものですね。
時効を過ぎてしまえば明らかな犯人が現れても、もうどうすることもできない。
いかに敏腕な検事でも法の力ではなんともし難いのです。
となれば、あくまでも正義を貫こうとすれば法を無視するしかない・・・。
法の力の限界を知る敏腕検事だからこその思考かもしれません。
とすると、まだ若く法の正義を信じている沖野にはそこがまだ理解できないということか・・・。



それにしても、ヒリヒリするような迫力に満ちた取り調べのシーンや
二人の検事の対立シーン、これがすごい。
思うに松倉役の酒向芳さんの演技がまたすごいんですよ。
そのネットリしたいやらしさというか・・・。
今回はキムタクもニノも彼の演技に触発されたのではないか
などと私は思ってしまうのですが・・・。
最近TVドラマのキムタクさんを見ると「劣化が目立つなあ・・・」などと
失礼ながら思ってしまっていた私ですが、
本作ではそんなことを思うゆとりがなかったといいますか、
マジでその役柄の人物をスクリーンに見ていました。
映画力あり。
オススメです!

(もろにジャニーズなのに、写真が公開されていました!
太っ腹~。
もっともこの作品で、この二人の写真がなかったらどうにもならない・・・)

<シネマフロンティアにて>
「検察側の罪人」
2018年/日本/123分
監督:原田眞人
原作:雫井脩介
出演:木村拓哉、二宮和也、吉高由里子、平岳大、八嶋智人、酒向芳、音尾琢真
対決度★★★★★
満足度★★★★★



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