ユニークな世界観
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ウェス・アンダーソン監督によるストップモーション・アニメ、
しかも日本が舞台ということで気になっていた作品です。
近未来日本、メガ崎市。
犬に“ドッグ病”が蔓延し、市長は犬をごみ処理場の島に隔離することにします。
そしてすべての犬が、ゴミの島・犬ケ島へ送り込まれてしまいます。
12歳少年小林アタリは、愛犬スポッツを探し出し連れ戻すため、
単身で小型機を盗んで犬ケ島へ。
アタリは5匹の犬たちと出会い、ともにスポッツを探すことになります。
なんともユニーク。
日本が舞台と言ってもそれは西洋人がイメージする日本そのもの。
洋服を着ていても、どこか着物めいたその服装、
ゲイシャ・フジヤマ・・・といった感覚です。
それは監督の認識が誤っているのではなくて、敢えてそうしているわけで、
日本でありつつ、日本ではありえないその世界観が面白い。
でもゴミの有り様は世界共通なのではないかな。
それこそどこの国にもありそうな、ゴミでできた島、
これもまた見ていて飽きません。
犬と人との友情を描きつつ、環境問題や独断暴走する市長についてもチクリ。
でも少し違和感を覚えたのは、アタリとチーフの関係で、
親しくはなるのだけれど、あくまでも主従関係なのですよね。
あくまで主人と、主人を守る下僕。
まあ、人と犬の関係は本来そういうものなのでしょうけれど、
少なくとも物語上で、私の感覚としては、
もっと互いに尊重し合う友人のような関係を期待してしまうのです。
あくまでも自然を屈服させようとする西洋の感覚と、
自然とともにあろうとする日本の感覚の違いなのか・・?
いや、日本の感覚なのではなくて単に私個人の感覚なだけなのか・・・、
そこのところはよくわかりませんが・・・。
そんなわけでなんとなく、どこに感動すべきなのかよくわからず、
私にとってはその世界観のユニークさを楽しむだけの作品でした。
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「犬ケ島」
2018年/アメリカ/101分
監督:ウェス・アンダーソン
世界観のユニーク度★★★★☆
満足度★★.5
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