いき詰まった男たち
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2012年に43歳で急逝した漫画家、土田世紀による
未完の絶筆「かぞく」を実写映画化したもの。
主に4人の男性のことを交互に描いていきます。
4人それぞれが、生きる気力もなくすくらいにいき詰まり、
どうにもならない状況にあるのです。
★父が多額の借金を残して失踪したマコト(吉沢亮)。
母と二人で住み慣れた町を離れ、新しい土地で暮らそうとしています・・・。
★内縁の妻ハルカと密やかに生活しているケンジ(永瀬正敏)。
ハルカにはある秘密があるのですが、そのためにすべての意欲も失われているかのようです・・・。
★妻を亡くし、妻の連れ子二人をひとりで育てているタケオ(小栗旬)。
めずらしく子どもたちと海へドライブに出かけます・・・。
★久々に実家に帰ってきたユウイチ(阿部進之介)。
母には言えませんが何かがうまくいかずすっかり自信をなくしているようでもある。
そんな時、自分の名を呼ぶ女性に、森の中へ誘われます。
すっかり生きるための心の火が消えかけている男たち。
再び灯がともることはあるのか・・・?
結局彼らに再生の力を与えるのは「かぞく」なのかも知れません。
それは血のつながりとは関係がなく、その存在だけ、あるいは思いだけでも十分。
豪華メンバーでありつつとても静かで地味な作品ですが、私は好きです。
吉沢亮さんは、やっぱりいいなあ・・・♡
<Amazon prime videoにて>
「かぞく」
2023年/日本/83分
監督・脚本:澤寛
原作:土田世紀
出演:吉沢亮、永瀬正敏、小栗旬、阿部進之介、鶴田真由、副島リラ、秋吉久美子
静謐度★★★★☆
喪失度★★★★☆
再生度★★★☆☆
満足度★★★☆☆
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