映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

「信長協奏曲13」 石井あゆみ 

2016年02月11日 | コミックス
どのような時の神の意図が・・・?

信長協奏曲 13 (ゲッサン少年サンデーコミックス)
石井 あゆみ
小学館


* * * * * * * * * *

映画版の「信長協奏曲」も公開中。
TVドラマも見ていましたが、面白くはあったものの原作とはほとんど別物。
ラストはとても気になりますが、
でも見るのはDVDでもいいかなあと・・・。


そこでやっぱり、原作ですよね!! 
コミック味を活かしつつ、笑えるシーンもあるけれど、
なかなか鋭いところを付く、読み応えたっぷりの本なのです。


本巻ではまず、松永久秀の最期が描かれます。
斎藤道三に松永久秀、サブローと同じく未来からやってきた彼らが、
ついに未来へ戻ることなく、この時代で命を落としてゆく。
さすがにノーテンキなサブローもちょっぴり思うところがあったりします。
どういう時の神の配剤でこんなことになってしまっているのでしょうね・・・。
一方もう一人の未来からの旅人、黒人の弥助は、
一人旅に出ることにし、信長の元を去ります。
実はこの人物の先行きこそがこのストーリーの意外な展開に繋がるのではないか・・・?
などと思うのですが。


さて、どうも明智光秀と信長の顔がそっくりのようだ・・・と、気づいている3人に、
二人は事情を明かしてしまいます。
蘭丸くんと、おゆきちゃん、そして竹中半兵衛。
でも、この明智光秀こそが正真正銘の信長であるということを知っているのは、
おゆきちゃんだけです。
ミッチーの方はやはり、信長に嫉妬して彼に離反しそうな気配は見えないのです。
どうしてここから本能寺の変に繋がるのか、未だに見えてきません。
簡単に手の内は見せない、著者の目論見が心憎いですね。
本巻のラスト、上杉謙信の死が天正6年。
本能寺の変は天正10年。
いよいよその時が近づいています。

「信長協奏曲13」 石井あゆみ ゲッサン少年サンデーコミックス
満足度★★★★☆


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