映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

「信長協奏曲 19」 石井あゆみ

2020年01月04日 | コミックス

本能寺へのカウントダウン

 

 

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帰蝶は、信長と光秀の顔が同じことを知っていた。
その事実に気づいたサブローとおゆき。
だが家の中に大きな変化はなく、
一方で、時代の中で織田勢は
ますます存在感を増していく・・・。

いよいよ武田攻めの時が迫る…!

羽柴勢の怪しげなうごめきは絶えず、
いよいよ、「本能寺」のその時も迫っていて…

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本作は天正10年(1582年)1月から始まります。
本能寺の変が同年6月なので、いよいよそのときが間近に迫っています。


3月には武田軍を壊滅させ、いよいよ天下統一までもう一息というところ。
そんな中、サブロー信長が明智と語り合うシーン。
相変わらずサブローは「本能寺の変」という歴史上の出来事の名前だけは覚えていて、
しかしその謀反を起こすのは「あいだ」さんだと思い込んでいます。
しかしさすがに身の回りに「あいだ」さんはいない。
もしかして「あ」のつく名前?というところで、
明智は自分も「あ」がつくと言い出すのです。
いやいや、そんなわけはない、とみじんの疑いも挟まないサブロー。


そしてまたあるときには、サブローは
「もう教科書とはちがう歴史を、作っちゃってるのかもしれない」とも言います。
いや、そうだといいのだけれど、実のところサブローがこの時代に来たからこそ、
私たちが教科書で知る「歴史」が作られているわけです。
となれば、やはり本能寺の変は避けられないのか? 
ここまで来て未だにそのなりゆきが想像もつかない・・・、
石井あゆみさん、恐るべし。
ただ、気になるのは秀吉の動向ですね。
始めからチャンスをうかがいながらここまでその本性を隠してきた秀吉。
そして本巻ではその弟、秀長がなおも怪しい動きを見せる。
本能寺の変にはこの二人の思惑が絶対に絡んでくるのだろうなあ・・・。

緊迫した状況の中、少しほっとさせられるのはおゆきちゃんととき丸。
こんなにも思いを寄せて協力してくるとき丸の気持ちになぜ気づかない、おゆきちゃん。
でもこの超天然のニブさがいいんだなあ・・・。
早く先が知りたい、けれどもそれを知るのが怖い気もします。


「信長協奏曲 19」石井あゆみ ゲッサン少年サンデーコミックス
満足度★★★★☆

 



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