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007/リビング・デイライツ

2012年05月24日 | 007
硬派、大人のボンドが蘇った

               * * * * * * * * * 

「007ジェームズ・ボンド」シリーズ、第一作から25周年にして第15作ということで、
結構華々しく作られた作品のようです。
25周年って、今はそれからまた25年もたってるんだねー。うひゃー。
ボンド役は4代目、ティモシー・ダルトンにバトンタッチ。
う~む、なんだか見慣れなくて、違和感があったですが・・・。
でも、作品としてはよくできていたよね。


ソ連高官コスコフ将軍が西側に亡命を希望。
ボンドがそれを手助けするところから始まります。
亡命を阻止するためコスコフを狙撃しようとするのが、女性チェリストのカーラ。
ボンドはその狙撃手を女性と見て取ると、わざと銃弾を逸らして、殺さない。
ひゃー、相変わらず、女性には弱いんだ。
まあね。けれどここで命拾いしたこのカーラこそが、今回のボンド・ガールで、
単なる狙撃手ではなくて重要な位置を占めているんだよ。
一旦この亡命は成功。
コスコフからは、KGBが西側のスパイ暗殺計画を立てていて、
そのリーダーはプーシキンという男であるとの情報を得る。
しかし、その後すぐ、コスコフはKGBに奪われてしまうのですが・・・。
実はこれらのことすべて仕組まれた罠で、
コスコフこそが武器商人ウィテカーとつるんだとんでもない奴だった・・・と。


正直、ロジャー・ムーア版007はどうにも、見るのが苦痛だったわけですが、今作、結構良かったよね。
ストーリー性がちゃんとあるし、空中シーンもたっぷりあって、スリルもあった。
チェロを弾くボンド・ガールだなんて、お色気だけが命じゃなく文化の香りがするのも珍しいよ。
にしてもストラディバリウスのチェロに銃で穴を開けてしまうなんていう蛮行はいただけないけど。
チェコにオーストリア、モロッコはタンジールにアフガニスタン。
なかなかユニークな場面設定。
アフガニスタンのシーンもよかったな。
ソ連がアフガンに侵攻していた時期だね。
ひょんなことからソ連軍基地に連行されていた男を救ったら、
彼はアフガンのレジスタンスのリーダー級。
ボンドたちの力になってくれるという設定でさ。
しかし、アメリカが応援したこのレジスタンスが
後に大きな災いをもたらす、ということでもあるんだけどね・・・。
そういう歴史を感じさせるあたりも、結構硬派の作品と言えるよね。
イギリス版“寅さん”から少し脱却した、見応えのある作品でした。
それにしても、私にはどうもこのティモシー・ダルトンが宇梶剛士に見えて仕方なかったんだけど・・・。
私は、カーラが中嶋朋子に見えちゃったんだよー。

私らだけ???


リビング・デイライツ (デジタルリマスター・バージョン) [DVD]
ティモシー・ダルトン,ジョー・ドン・ベイカー,マリアム・ダボ
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


「007/リビング・デイライツ」
1987年/イギリス/132分
監督:ジョン・グレン
出演:ティモシー・ダルトン、マリアム・ダボ、ジョー・ドン・ベイカー、ジェローン・クラッベ


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