ロボットの心と命
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人型ロボットが一般家庭までに普及した近未来。
茶葉の販売店を営むジェイク(コリン・ファレル)と
妻・カイラ(ジョディ・ターナー=スミス)、
そして幼い養女ミカ(マレア・エマ・チャンドラウィジャーヤ)の暮らす家で、
ミカの世話役として一体の中古ロボット・ヤン(ジャティン・H・ミン)を購入しました。
家族はまるで家族のようにヤンと共に過ごしていきます。
が、ある日突然ヤンは故障し、全く動かなくなってしまいます。
ヤンを兄のように慕っていたミカは失望を隠せません。
ジェイクはヤンをなんとか修理したいと思うのですが、とても難しい状態。
しかし、ヤンの体内に、毎日数秒間の動画を撮影し記録できる
装置が組み込まれていたこと知ります。
それはいわばヤンの視点の記録。
家族に向けられたヤンの柔らかなまなざしがよみがえりますが、
それと同時に、かつてヤンが巡り会った若い女性の姿もあって・・・。
誰が見てもそれは「愛」のまなざし。
ヤンはロボットでありながら、人への「思い」を
何なのか分からないままに「生きて」いたのでしょうか・・・。
機械ではあっても、人間同様の思考能力があれば、
自ずと「感情」も生じるものなのでしょうか・・・。
ちょっと謎めいて、ロマンティックでもあるヤンの人生(?)を思ってしまいます。
ここの家族は夫妻が西洋人と黒人、そして東洋人の娘。
そして、ロボットと他には「クローン」という存在もいます。
クローンは若干「人」から差別を受けているらしい。
実に多様性のるつぼ。
こんな中で、ロボットの立ち位置はもちろん最底辺なのですが、
こんな風にロボットの感情が喜怒哀楽のほかに、
「愛」すらも認められるようになっていけば、
状況は変わっていくのかも知れません。
<Amazon prime videoにて>
「アフター・ヤン」
2022年/アメリカ/96分
監督・脚本:コゴナダ
原作:アレクサンダー・ワインスタイン
出演:コリン・ファレル、ジャティン・H・ミン、ジョディ・ターナー=スミス、
マレア・エマ・チャンドラ、ウィジャーチャンドラ
多様性度★★★★☆
満足度★★★★☆
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