映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

アフター・ヤン

2023年05月04日 | 映画(あ行)

ロボットの心と命

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人型ロボットが一般家庭までに普及した近未来。
茶葉の販売店を営むジェイク(コリン・ファレル)と
妻・カイラ(ジョディ・ターナー=スミス)、
そして幼い養女ミカ(マレア・エマ・チャンドラウィジャーヤ)の暮らす家で、
ミカの世話役として一体の中古ロボット・ヤン(ジャティン・H・ミン)を購入しました。

家族はまるで家族のようにヤンと共に過ごしていきます。
が、ある日突然ヤンは故障し、全く動かなくなってしまいます。
ヤンを兄のように慕っていたミカは失望を隠せません。

ジェイクはヤンをなんとか修理したいと思うのですが、とても難しい状態。
しかし、ヤンの体内に、毎日数秒間の動画を撮影し記録できる
装置が組み込まれていたこと知ります。

それはいわばヤンの視点の記録。
家族に向けられたヤンの柔らかなまなざしがよみがえりますが、
それと同時に、かつてヤンが巡り会った若い女性の姿もあって・・・。

誰が見てもそれは「愛」のまなざし。
ヤンはロボットでありながら、人への「思い」を
何なのか分からないままに「生きて」いたのでしょうか・・・。

機械ではあっても、人間同様の思考能力があれば、
自ずと「感情」も生じるものなのでしょうか・・・。

ちょっと謎めいて、ロマンティックでもあるヤンの人生(?)を思ってしまいます。

ここの家族は夫妻が西洋人と黒人、そして東洋人の娘。
そして、ロボットと他には「クローン」という存在もいます。
クローンは若干「人」から差別を受けているらしい。
実に多様性のるつぼ。

こんな中で、ロボットの立ち位置はもちろん最底辺なのですが、
こんな風にロボットの感情が喜怒哀楽のほかに、
「愛」すらも認められるようになっていけば、
状況は変わっていくのかも知れません。

<Amazon prime videoにて>

「アフター・ヤン」

2022年/アメリカ/96分

監督・脚本:コゴナダ

原作:アレクサンダー・ワインスタイン

出演:コリン・ファレル、ジャティン・H・ミン、ジョディ・ターナー=スミス、
   マレア・エマ・チャンドラ、ウィジャーチャンドラ

多様性度★★★★☆

満足度★★★★☆

 



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