映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

クワイエット・プレイス 破られた沈黙

2021年12月18日 | 映画(か行)

少女の知恵と勇気

* * * * * * * * * * * *

音に反応して人類を襲う“何か”によって文明社会が崩壊した世界を描く
「クワイエット・プレイス」、その続編です。

前作で命を落とした夫。
妻・エヴリン(エミリー・ブラント)は、生まれたばかりの赤ん坊と、
耳が不自由な娘・リーガン(ミリセント・シモンズ)、
息子・マーカスを連れて、新たな避難場所を探して旅立ちます。

本作は、前作の直後から続くストーリーです。
でも冒頭に、“何か”が空から振ってきた第一日目の出来事が描かれています。
その中で、夫の友人で、家族ぐるみで親しくしていたエメット(キリアン・マーフィ)が登場し、
リーガンから、ある一つの「手話」を教わるシーンがあります。
なんと、これが後々の伏線になっていたのには、しびれました!

エヴリンたちは、家族を亡くし単独でサバイバルしていたエメットに出会うのです。
そしてその場所で、ラジオ放送を受信する。
つまりどこかにまだ生き残っている人がいて、放送を流しているわけですね。
リーガンはその発信場所がここからほど近い島であることを突き止め、
ぜひそこに行ってみようと思います。
家族らには止められますが、単身密かに抜け出して、島を目指すリーガン。

と言うことで、この先は知恵と勇気にあふれる少女リーガンの冒険。
こういう展開は大好きです。
特に昨今は、あえて少年ではなく、少女が活躍する物語が多いですよね。

しかし、生き残った人々が集まって暮す場は、思った以上にすさんでいます。
音を立てられない社会は、もはやこれまでの文明を維持できない。
そして、人と人との関係も、崩壊していったものと思われます。
くわばらくわばら・・・。
どうかコロナウイルスが文明崩壊まで引き起こしませんように・・・。

全体的に、音を立てないようにと静かに静かにストーリーは進行するのですが、
ときおり大きな音が響くと、本当にビックリさせられます。
映画館で見たかった・・・。

 

<Amazon prime videoにて>

「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」

2021年/アメリカ/97分

監督:ジョン・クラシンスキー

出演:エミリー・ブラント、キリアン・マーフィ、ミリセント・シモンズ、
   ノア・ジュプ、ジャイモン・フンスー

 

少女の知恵と勇気★★★★★

満足度★★★★☆

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿