“食べる”ことが、こんなにもなまめかしいことだったなんて

* * * * * * * * * *
2013年第66回カンヌ国際映画祭パルムドール賞受賞作。
原作はコミックとのこと。
邦訳されて日本でも発売されています。
非常に興味はありますが、た、高い・・・。

文学を専攻している高校生のアデルは、
青い髪の美大生エマと出会い、運命的な恋に落ちます。
アデルは自分が同性愛者であることをアデルによって自覚させられ、
彼女に開花されていきます。
それにしても大胆な同性愛の描写には息を呑みます。
ここまでのものはさすがに今まで見たことがないですね・・・。
このテーマでほぼ3時間、いくらなんでも長すぎなのでは?と思っていたのですが、
意外とそれほど長くは感じませんでした。
二人の出会い、燃え上がる気持ち、そして移り変わっていく心の変化。
私達に納得させるために実際必要な長さだったと思います。

どこまでも自分の正しい道をまっすぐ見据えるエマに対して、
アデルは自信なくふらふらしています。
友人たちに「レズなのか」と問い詰められれば、
「そうじゃない」と嘘をついて逃げてしまう。
エマなら多分「そうよ。それがどうかした?」と言うでしょう。
アデルは職業として成り立つかどうかも危うい美術の世界を突き進みますが、
アデルは安全パイの教師の道へ進みます。
子供が好きだから・・・と、彼女は言いますが
どうしてもやりたいことのようには思えない。
エマには、「文章が上手いのだから、物書きの道に進んでは?」
といわれても、そちらへ踏み出す自信がないのです。
アデルが就職すると2人の生活時間帯もずれてきて、次第に不安を感じ始めるアデル。
一見奔放で浮気をしそうに見えるのはエマなのですが、そうではない。
アデルの自信の無さが彼女に過ちを犯させるわけです。
このように考えていくと、この結末にもいたく納得させられるのです。
同性愛同士なら良いというわけではない。
二人の生き方の差が結局は道を分けることになる。

さてしかし、高校生時代のアデル。
これが異常に色っぽいのですよね。
乱れた髪が一筋顔にしだれかかる。
いつももつれ合ったような髪がいかにも邪魔そうで、でもそれをいちいちかき上げる仕草がいい。
そして彼女がものを食べるシーンというのがまた異常に官能的。
スパゲティを思い切り頬張ったり、ケバブを食べる指をなめたり・・・。
下手をすると唯のガサツな女になってしまうところですが、
なんというのでしょう、生きることの生々しさが、
まるでセックスのシーンのように匂い立つ。
食べることが、こんなにもナマめかしいことだったなんて。
肉食女子とはこのことか、と思います。
いやはや、恐れいりました。
「アデル、ブルーは熱い色」
2013年/フランス/179分
監督:アブデラティブ・ケシシュ
原作:ジュリー・マロ(コミック)
出演:アデル・エグザルコプロス、レア・セドゥー、サリム・ケシュシュ、モナ・バルラベン、ジェレミー・ラユルト
セクシー度★★★★★
満足度★★★☆☆
(・・・よく出来た作品ではあるけれど、好きというわけじゃない・・・ってことで。)

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2013年第66回カンヌ国際映画祭パルムドール賞受賞作。
原作はコミックとのこと。
邦訳されて日本でも発売されています。
非常に興味はありますが、た、高い・・・。

文学を専攻している高校生のアデルは、
青い髪の美大生エマと出会い、運命的な恋に落ちます。
アデルは自分が同性愛者であることをアデルによって自覚させられ、
彼女に開花されていきます。
それにしても大胆な同性愛の描写には息を呑みます。
ここまでのものはさすがに今まで見たことがないですね・・・。
このテーマでほぼ3時間、いくらなんでも長すぎなのでは?と思っていたのですが、
意外とそれほど長くは感じませんでした。
二人の出会い、燃え上がる気持ち、そして移り変わっていく心の変化。
私達に納得させるために実際必要な長さだったと思います。

どこまでも自分の正しい道をまっすぐ見据えるエマに対して、
アデルは自信なくふらふらしています。
友人たちに「レズなのか」と問い詰められれば、
「そうじゃない」と嘘をついて逃げてしまう。
エマなら多分「そうよ。それがどうかした?」と言うでしょう。
アデルは職業として成り立つかどうかも危うい美術の世界を突き進みますが、
アデルは安全パイの教師の道へ進みます。
子供が好きだから・・・と、彼女は言いますが
どうしてもやりたいことのようには思えない。
エマには、「文章が上手いのだから、物書きの道に進んでは?」
といわれても、そちらへ踏み出す自信がないのです。
アデルが就職すると2人の生活時間帯もずれてきて、次第に不安を感じ始めるアデル。
一見奔放で浮気をしそうに見えるのはエマなのですが、そうではない。
アデルの自信の無さが彼女に過ちを犯させるわけです。
このように考えていくと、この結末にもいたく納得させられるのです。
同性愛同士なら良いというわけではない。
二人の生き方の差が結局は道を分けることになる。

さてしかし、高校生時代のアデル。
これが異常に色っぽいのですよね。
乱れた髪が一筋顔にしだれかかる。
いつももつれ合ったような髪がいかにも邪魔そうで、でもそれをいちいちかき上げる仕草がいい。
そして彼女がものを食べるシーンというのがまた異常に官能的。
スパゲティを思い切り頬張ったり、ケバブを食べる指をなめたり・・・。
下手をすると唯のガサツな女になってしまうところですが、
なんというのでしょう、生きることの生々しさが、
まるでセックスのシーンのように匂い立つ。
食べることが、こんなにもナマめかしいことだったなんて。
肉食女子とはこのことか、と思います。
いやはや、恐れいりました。
「アデル、ブルーは熱い色」
2013年/フランス/179分
監督:アブデラティブ・ケシシュ
原作:ジュリー・マロ(コミック)
出演:アデル・エグザルコプロス、レア・セドゥー、サリム・ケシュシュ、モナ・バルラベン、ジェレミー・ラユルト
セクシー度★★★★★
満足度★★★☆☆
(・・・よく出来た作品ではあるけれど、好きというわけじゃない・・・ってことで。)