ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

終わったぁぁぁ!子どもミュージカル連続公演

2008-11-08 20:12:03 | 演劇

 わずか2週間で5回!食育子どもミュージカル秋の連続公演が、目出度く!ちょん!目出度く!ちょんちょん!!終ったよ。川西町小松小学校から始まっても南陽市梨郷小学校、高畠町和田小学校、高畠町保育者研修会、そして、今日の長井市食生活改善推進協議会と、続いたねえ、辛かったねえ、頑張ったねえ!もう、プロの劇団だよ。

 5回もやると、条件も様々だからね、舞台作りも苦労の連続だった。ステージでやったり、フロアでやったり、観客も椅子席だったり、茣蓙に直に座ったりと、もう、いろんな条件に合わせなくちゃならない。

 中で一番の難物は袖をどう作るかなんだ。演劇やったことのある人は実感してもらえるだろうけど、観客から見える舞台の上手と下手には客席からは見えない袖と呼ばれる空間があって、ここに道具類や装置を仕込んであったり、役者が出を待っていたりする。つまり舞台裏っことだから、当然、客席から見えてはならない。これをどう確保するか、ここから置農子どもミュージカルは始まる。

 そんなの簡単だろ?って!馬鹿言っちゃいけない。客席のどの位置からも覗かれないように袖を作り、物を隠すのって本当に大変なんだ。客席が正面だけならたいしたことはない。でも、そんなのってまずあり得ないからね。たいがいは、ずらーっと横に広がって客席が作られる。そうなると上手下手の端の席からは、袖奥を斜めにのぞき込む形になるんだ。だから、そうとう奥まで見切れて(これ、演劇用語ね、見えちゃうって意味)しまう。

 そこで袖を何層も立てたり、斜めにしたりして、おっと、置農子どもミュージカルの袖の作り方教えなくちゃ、通じないか。置農子どもミュージカルは、どこでも公演します!をうたい文句にしてるからね、袖もすべて持ち込みで作ってしまう。どう作るかって?これもう、実用新案として登録したいくらいなものなんだ。どこにでもある展示用パネルね、あれに暗幕を張って袖するんだけど、あれって、高さが180cmちょっと低すぎる。で、特殊なフレームを自作して高さを8尺にしているわけ。これを8~10枚持ち込んで”どこでも袖”を作っている。

 だから、会場入りしてまず僕がすることは、この袖の建て方を決めること。十分に広さのあるステージが使えれば話しは簡単なんだけど、今日みたいに中途半端なステージだと、これはもう、パズル解くようなものなんだ。

 そう、今日の会場は中規模の結婚披露宴会場。いやぁぁ!まいった!ステージは狭い!天井は低い!!さらに極めつけ、客席は6つの円卓を囲んでびろーっと横に広がっていた!ほら、宴会のあのパターンだよ。仕方ないよね、祝賀会の一環なんだから。なんだ、アトラクションかなんて言うなよ。主催者は置農食育ミュージカルに惚れ抜いてくれて2年越しでオファーの末実現した公演なんだから。とりあえず袖を立ててみて驚いた。両端の席からは袖の中が奥の奥まで丸見えなんだ!いやぁ!焦ったね!どうする?どうする?部員たちは心細げに?不満げに?見てるしね。どうすんの?こんなんじゃ芝居できないよって僕をなじる視線がもう痛い痛い!

 こういうときには、静かに思い悩むこと、これしかないよ。ダメですよとか、無理!とか人の神経逆なでするようなこと気楽にほざく奴いるからね。そういう奴らは追放!!必要なスタッフだけ残して、後はストレッチと発声に追いやった。悩み苦しむこと15分、なんだそんなもの?って言うなよ、ともかく決断しなくちゃなんないだ、後が詰まっているから。ステージに上がるための踏み台やら、金屏風やらも動員して、どうにかこうにか見切れない舞台を設置できた。

 でも、できた舞台は間口はわずかに2間!!奥行き1間半!!どうやって芝居するって言うの?不審もあらわな部員たちに、こういう制限された空間をいかに工夫するかが面白いんだ、どんな空間でもできるってのが役者だ、とかなんとかごまかして、ダンスは客席に降りる、大道具は直前に出す、舞台での配置は大幅に変えるってことにして、徹底したリハーサルを行った。

 で、上手くいっちゃうわけだよ。ここが、置農演劇部の適当なとこ、おっと、違った、臨機応変力のすばらしさってものなんだな。いやいや、ほんと!凄いと思う。舞台慣れの成果だね。なんせ、この『合い言葉は?もったいない!』だけで10回目の舞台、このメンバーになって全部で17回目の公演だから、ちょっとやそっとのことじゃうろたえないってことなんだ。

 ということで、子どもミュージカル秋の連続公演、目出度く終了!明日からは県大会に全力投球だ!おっとその前に明明後日、プラザ演劇祭の舞台があったっけ!できんのか?できるとも!あいつらだもの!って、ちょっとよいしょしとこうか。

コメント (2)
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