ウソに勝てるものは?
そりゃ真実だろ、
って常識の裏をかいて、
ウソに勝つにはそれを上回るウソしかにないっ!
って、喝破してドラマを展開したのが、韓国政治ドラマ『旋風』。
二転三転、逆転反転、大逆転の連続って、野球やサッカーの試合じゃないぜ。
大統領の座をめぐる攻防だ。
えっ、そこまでやるの!そう来るか!あちゃその手があったか!とエピソードごとに攻守を変える目まぐるしさ、そしてその手練手管の多彩さ!いやぁ、よく考えたよなぁ!
韓ドラお約束の、リアルは二の次三の次で、高速回転、瞬間反転の目まぐるしさで見る者の目を欺く、その見事さで最後まで飽きずに見通した。
独自の政治システムを巧みに利用した裏技、返し技の連続なので、日本とは異なる彼の国の仕組みをおほろげながら掴むこともできた。例えば、首相候補者の自党議員による厳しい資格審査会議とかね。公捜処なんてもちょくちょく出て来て、どんな組織なのかピンと来なかったが、今回の戒厳令騒ぎで、高位公職者犯罪捜査処、って、偉い人たち専門に調べ上げる検察組織なんだってねぇ。いい仕組みだなぁ、ぜひ日本にも設置して欲しいものだよ。
古くは森友、加計の安部だろ、オリンピックの森だろ、統一教会がらみの細田衆院議長、あっ、死んじまったけど、裏金プラス統一教会の萩生田とか。
そうそう、安部の悪事をスルーした黒川検事正、その後を忠実に継いでる検事総長畝本直美なんかも公捜処あれば、とっくに取っ捕まってるよな。
おっと、横道にそれ過ぎた。
ウソに勝てるのはウソだ!
この定理をつくづく感じるのが、兵庫県知事選挙だ。
斎藤元彦が立花孝志のウソ・デマ・イカさまの側面攻撃で、絶対絶命のピンチを切り抜けたわけだが、その後、大量にばら撒かれたデマの数々が、じわじわと覆されつつある。今日はやっとこ立花孝志が県警の事情聴取に出頭を命じられたらしいし、斎藤元彦への刑事告発も検察、県警で受理されたってな。
いやぁ、酷いもんだったよなぁ、飛び交ったデマの数々!
自死した元局長のプライバーは偽情報。
10年で10人不倫とか、不同意性交もとか、クーデター未遂とかのウソ。
まともな頭で信じるか?
斎藤元彦のパワハラ、おねだりなかった説。
もうここまでだったかって職員アンケートも出て来たし。
SNS担当者、折田楓さん関連のウソ。もう、完全にスタッフだし!
百条委員会奥谷委員長、丸尾牧委員、極悪人説。
対立候補・稲村さんへの誹謗中傷
・・・まだまだあるが、俺なんかでもこの程度は上げられるウソ・デマ・インチキのオンパレード!
だが、問題は、これらのの暴露、訂正が事後になってやっとなされ始めているってことだ。選挙では、これらのウソ・デマが大手を振ってまかり通り、猛威を振るい、多くの県民が、誤った情報をもとに投票行動を行ってしまった。
どうするよ、この後始末!?
選挙運動期間中、メディアなどがズバズバと痛撃を加えていれば、このような惨状は起こらなかったんじゃないか、他県の出来事って、傍観しちゃいられんぜ。ウソ・デマ・イカサマが、まかり通り、選挙の結果を左右する、これって、
民主主義の危機そのものだろ。
だが、だが、出て来るデマに対して、ネズミ叩きよろしく叩いて行ったとしても、デマの発出と拡散は、それをはるかに超える勢いになったんじゃないか。
そう、ウソに勝つのは真実ではない!
ドラマ『旋風』の主張がド迫力で迫って来る。ドラマの主人公ハン・ドンフンの答えは何か?
ウソに打ち勝つのはウソ!だ。
真実は強し、正々堂々と立ち向かえば勝てる、そんなことは絵空事だと言い切っている。うーん、今回の兵庫県知事選のドタバタを見ると、一理も二理もある。だが、ウソにはウソで戦ったとして、
果たして、ウソの応酬が解決策を導くのかどうか?デマのぶつけ合い、は混乱を生むだけではないのか。ただの勝負事なら、それでもいい。ことは政治だ、社会の基盤だ。ウソに対するカウンターで勝利は見通せないだろう。
ドラマ『旋風』だって、結局、主人公は死に、対決した悪役も刑務所に収監された。つまり、どちらも破局を迎えたってことだ。もっとも大統領の自らの死を賭した訴えが理解され、社会の悪は正されるんだが。この結末もかなり微妙だよな。ウソに勝つにゃ、命投げうつしかないんか?って。
ウソに勝てるのはウソ、ではない、が、真実でもないとしたら、何かしらそれに代わる強力な手法を見出さなくちゃならん。
法規制なのか?迅速なファクトチェックシステムなのか?SNSへの介入なのか?
うーん、どれも効果的な手段とは思えないんだが、・・・
としても、何かしら有効な手立てを講じなくちゃならんのは間違いないんだよ、ってもう歯切れの悪いこと!
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