せっかく漬けたってえのに、売れ行き悪いぞ。
もっと食え、って言いたいが、ちょっと塩味きつ過ぎだよな。作った当人でさえ、のばした箸が宙でためらうからな。で、ついつい隣りのキムチの方をつつくことになる。キムチは下漬け後2度塩出ししてて、塩分取り過ぎの不安まるでなし。それに引き換え、青菜漬け!
どうするよ、20キロ近く漬けて。まだまだ大量に残ってるぜ。春過ぎたら古漬けにすれば、っていくらなんでも多すぎだ。
思い切って漬け直しするか。
取り出して、も一度水に晒す?そんなぁ、旨みがみんな流れ出ちゃうじゃないか。この漬け汁を調整するしかない。よしっ!
新たに漬け汁を作って足してやろう。追加分は塩分抜き、濃いめのだし汁に砂糖、味醂、水飴を加え煮溶かす。冷めたら焼酎と酢を加える。これで、塩分なし、旨みはたっぷりの調整液ができるはず。
漬かっている青菜を取り出し笊に取って、
青菜にしみ込んだ漬け汁を流し出す。残った漬け汁に新たな調味液を加えて、全体の塩分濃度を下げつつ、旨みは保つ。そこに漬け汁切りを終えた青菜を戻す。どうだ、このやり方で。
青菜中の塩分は薄まった再生調味液に溶けだして、青菜の塩辛さは薄められるはず。おお、浸透圧!中学理科の知識が生きているぜ。
漬け直しが進むまで、数日はじっと我慢だな。
さぁ、どうだ、再生青菜漬けの味は?
かなり砂糖と水飴多く入れたからなぁ、甘濃くなったんじゃないか。まっ、それも一興か、って、半ば失敗を見越しつつ食べてみた。
うん、行ける!これで大丈夫。塩分落ちた、我慢の限度以下になった。甘み?そんな感じないなぁ。前の漬け汁と青菜漬け本体があるから、トータルでバランスの取れた味に落ち着いた。
これで、毎日の食卓に上がる資格が出来たぜ、減量パスしたボクサーさ、よかったな、青菜漬け。キムチの前に小さくなる必要もないぞ。
ただなぁ、青菜って一株が大きいんだよ。いくら塩分減ったからって、夫婦二人、1回の食事で食べきれないんだよなぁ、どうしても残ってしまう。翌日回し、なんて旨み落ちてしまうものな。
そうか、面倒でも、一株すべて取り出さず、株元から半分に割って、片割れずつ食べりゃいいんだ。
今、思いついたぜ。うん。やっぱり書くってことはアイディア生み出すもんなんだぜぇ!
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