さて、どうしよう?
装置をどうするか?台本書く時、常に頭を悩ます問題だ。有能で勤勉な装置担当者を失ってから、これは舞台制作の死活問題になっている。前回公演『山棲』は、悩んだ末に布と紗幕吊りだけ、後は照明を巧みに使って、町中のスタンドバーや安アパート、山奥の怪異たちの栖を描いた。うん、相当苦しかったが、まずまず好評だった。
さて今回は、もっといけない。だって、この季節だもの!しかも本番まで正月はさんでたったの2ヶ月!菜の花座の装置製作場所、玉庭のふるさとセンターは完璧に雪に埋もれて中に入ることだってできやしない。しかも、頼れる人手はなし。なのに、舞台は寺の座敷が中心とおよそリアルな芝居なんだから。本当なら、壁パネ立てて、障子戸しつらえて、薄べり敷いて、庭などあしらって、・・・・無理、無理、無理!
今度もまた、抽象的な装置で舞台作るしかないか?多忙な上にぶきっちょな団員たち。使える製作場所はプラザの搬入口。しかも、立て込み2日前の二日間だけ。このぎゅうぎゅうに押し込まれた条件で作れるものってなに?布とか紗幕はもう菜の花座の定番になってるし、高い柱てのも以前やった。シンプルな椅子と机だけてのも『決められない!』でやったし、・・・・なんかないか?新しいアイディア、斬新な仕組み。
木材で出しにくい曲線を作れないか?直径3メートルの半円形とか弓形とかあちこちに吊ったらおもしろいんじゃないか?半円の中は和紙を貼る。これに光をいろいろ当てれば、いくつかの異空間を生み出せる。となると、素材の探索だ。きれいなカーブが描けて、つり下げに耐える強度もあって、なおかつ、安い!!
出かける先は当然!ホームセンタームサシ!!
まずは日常品の売り場を偵察。目を付けたのは、太めの電線。これなら丁寧に延ばして曲線にすればできないことはない。それと、なんたって、安い!メーター180円。3メートルの半円なら720円で作れる。菜の花座の貧しい経済状況でもなんとか可能か?問題はやや柔らかすぎなので、欲しい曲線を作った後、それを固定するビニールテープ貼りが必要そうだってこと。でも候補の一つ。次に見つけたのは、堅めのホース。あっ、これの方が加工は簡単だ、しかも安い!最有力候補出現。
次に向かったのは建築資材売り場。ここは金物や水回り塗装関係中心なのでめぼしい標的はなし。隣の農業資材売り場へ移動。ここにはね、一つ最初から狙いを付けてたものがある。それは塩ビ管だ。配水管なんかに使うあれだよ。太いのから細いのまでサイズはいろいろ、そしてなにより、安い!この一番細いやつなら、両端を固定して力かければ曲がるんじゃないか?一番奥の売り場へ直行。あったよ、ありました。外径18mm長さは4m。しかも、値段はなんと180円!!!見るからにしなやか。絶対曲げられる。でも試してみなくちゃ。辺りを覗い店員がいないことを確認してテスト。片側を壁に押し当てぐいーっと力を加える。いいぞいいぞ。なめらかに曲がるじゃないか。あまり曲げすぎて折れたりしたらやばいから弓形程度で止めておいたげと、この柔らかさなら半円でもできそう。しかも、きれいな弧を描いている。決めた!これでいこう。これと半割の角材で半月や三日月形作って和紙を貼る。いやぁ、さすがはムサシ。ここ来ればなんとかなるって思ってたんだ。
他にも使えそうなものいくつか目に付いた。堅めのプラスチックでできた網目状の長い管。暗渠排水に使うものらしい。これ、素材感がなかなか良い。たとえば、中にLEDとか仕込んだりするとおもしろい装置になりそうだ。紙を固めたボイド管なんかも、小口から切ってつなげるとおもしろいかもしれない。そうそう、シニア三期生公演でショーケースの縁飾りに使ったのは、柔らかなL字バー、これもホームセンターで調達した。
そうなんだ。ホームセンターは宝箱!ホームセンタームは貧乏劇団の大切な助っ人!それにしても、おもしろいなぁ、これなんに使うんだ?わくわく時間を十分に楽しめたホームセンタームサシだった。
装置をどうするか?台本書く時、常に頭を悩ます問題だ。有能で勤勉な装置担当者を失ってから、これは舞台制作の死活問題になっている。前回公演『山棲』は、悩んだ末に布と紗幕吊りだけ、後は照明を巧みに使って、町中のスタンドバーや安アパート、山奥の怪異たちの栖を描いた。うん、相当苦しかったが、まずまず好評だった。
さて今回は、もっといけない。だって、この季節だもの!しかも本番まで正月はさんでたったの2ヶ月!菜の花座の装置製作場所、玉庭のふるさとセンターは完璧に雪に埋もれて中に入ることだってできやしない。しかも、頼れる人手はなし。なのに、舞台は寺の座敷が中心とおよそリアルな芝居なんだから。本当なら、壁パネ立てて、障子戸しつらえて、薄べり敷いて、庭などあしらって、・・・・無理、無理、無理!
今度もまた、抽象的な装置で舞台作るしかないか?多忙な上にぶきっちょな団員たち。使える製作場所はプラザの搬入口。しかも、立て込み2日前の二日間だけ。このぎゅうぎゅうに押し込まれた条件で作れるものってなに?布とか紗幕はもう菜の花座の定番になってるし、高い柱てのも以前やった。シンプルな椅子と机だけてのも『決められない!』でやったし、・・・・なんかないか?新しいアイディア、斬新な仕組み。
木材で出しにくい曲線を作れないか?直径3メートルの半円形とか弓形とかあちこちに吊ったらおもしろいんじゃないか?半円の中は和紙を貼る。これに光をいろいろ当てれば、いくつかの異空間を生み出せる。となると、素材の探索だ。きれいなカーブが描けて、つり下げに耐える強度もあって、なおかつ、安い!!
出かける先は当然!ホームセンタームサシ!!
まずは日常品の売り場を偵察。目を付けたのは、太めの電線。これなら丁寧に延ばして曲線にすればできないことはない。それと、なんたって、安い!メーター180円。3メートルの半円なら720円で作れる。菜の花座の貧しい経済状況でもなんとか可能か?問題はやや柔らかすぎなので、欲しい曲線を作った後、それを固定するビニールテープ貼りが必要そうだってこと。でも候補の一つ。次に見つけたのは、堅めのホース。あっ、これの方が加工は簡単だ、しかも安い!最有力候補出現。
次に向かったのは建築資材売り場。ここは金物や水回り塗装関係中心なのでめぼしい標的はなし。隣の農業資材売り場へ移動。ここにはね、一つ最初から狙いを付けてたものがある。それは塩ビ管だ。配水管なんかに使うあれだよ。太いのから細いのまでサイズはいろいろ、そしてなにより、安い!この一番細いやつなら、両端を固定して力かければ曲がるんじゃないか?一番奥の売り場へ直行。あったよ、ありました。外径18mm長さは4m。しかも、値段はなんと180円!!!見るからにしなやか。絶対曲げられる。でも試してみなくちゃ。辺りを覗い店員がいないことを確認してテスト。片側を壁に押し当てぐいーっと力を加える。いいぞいいぞ。なめらかに曲がるじゃないか。あまり曲げすぎて折れたりしたらやばいから弓形程度で止めておいたげと、この柔らかさなら半円でもできそう。しかも、きれいな弧を描いている。決めた!これでいこう。これと半割の角材で半月や三日月形作って和紙を貼る。いやぁ、さすがはムサシ。ここ来ればなんとかなるって思ってたんだ。
他にも使えそうなものいくつか目に付いた。堅めのプラスチックでできた網目状の長い管。暗渠排水に使うものらしい。これ、素材感がなかなか良い。たとえば、中にLEDとか仕込んだりするとおもしろい装置になりそうだ。紙を固めたボイド管なんかも、小口から切ってつなげるとおもしろいかもしれない。そうそう、シニア三期生公演でショーケースの縁飾りに使ったのは、柔らかなL字バー、これもホームセンターで調達した。
そうなんだ。ホームセンターは宝箱!ホームセンタームは貧乏劇団の大切な助っ人!それにしても、おもしろいなぁ、これなんに使うんだ?わくわく時間を十分に楽しめたホームセンタームサシだった。