2021年7月8日(木)ヨゼフさんの葬儀ミサ
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父説教
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
愛する兄弟姉妹の皆様、そしてご親族の皆様、ご友人の皆様、今回は、心からご愁傷様です。
今日簡単に、この時間を借りて、どうやって私がヨゼフさんと出会ったか、そしてヨゼフさんが信仰にお目覚めになられたか、という話をしたいと思います。
私が最初に出会ったのは、ヨゼフさんがマリアさんと一緒にニューヨークから日本に戻られた、東京のミサの事でした、9年前の事でした。
その後、決して欠ける事なく、熱心にミサに通われておられました。マリアさんと一緒にミサに与っておられました。
そしてある日、芦屋の美味しい有名なパン屋さんで一緒にお食事会を招かれた時に、信仰の話を致しました。そして「是非、洗礼を受けたい」と。
ヨゼフさんはさすがに、メガネの会社の社長であったので、それにふさわしく、「人生が一体何の為にあるのか?何の為に生きているのか?運命とは何か?人との出会いとは何か?なぜ私たちはこの世に生きているのか?」という事を深く、鋭いビジョンがあったようです。
そして「私たちは、この世の為だけではなく、永遠の命の為に生きている。私たちは偶然ここに存在しているのではなくて、目的を持って生きている。今ここで、永遠の為に、尊い価値の為に生きている。」そしてその事をはっきりと確信されておられたようでした。
そして私に、洗礼を受けたい、という話をして下さって、2016年のクリスマスに洗礼を受けて、『ヨゼフ』という名前を受けました。
その後も変わる事なく、ミサに一生懸命与られて、そしていつも変わる事のない笑顔と、忍耐強い姿を見せて下さいました。今のようにコロナのようなものがなかったので、ミサが終わると食事を一緒にしたり、お話をしたりと、思い出があります。
遂に透析をされるようになって、そして遂に数日前、車椅子におられたまま、何か眠るように、霊魂を天主様の身元に返された、という話を聞きました。永遠の復活を待ち望んで、眠りにつかれました。この世の終わりに、もう一度、永遠において復活する為に。
では私たちも、このヨゼフさんのように、なぜ私たちはこの世に生きているのか?この私たちの存在の生きている意味とは何か?という事が深く分かる事ができますように、イエズス様とマリア様にお祈りしたいと思います。そしてこの亡くなった霊魂、ヨゼフさんの永遠の安息の為にもお祈り致しましょう。
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。