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七つの徳と七つの聖霊の賜物

2022年07月21日 | お説教・霊的講話

2022年6月11日(土)聖霊降臨後の土曜日のミサ
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父 説教(修道院)

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

愛する兄弟姉妹の皆様、今日は聖霊降臨の八日間、オクターブの最後の日で、今日の夕方から、Regina Caeli アレルヤの祈りが、Angelsの御告げの祈りに変わります。

今日は、聖霊降臨の大祝日の最後の日ですから、聖霊の賜物について一緒に、どれほどものすごい御恵みが与えられたのか、ということを簡単に黙想することを提案します。

今日御ミサに与っている小さなお友達にとっては、聖霊の賜物というのは、もしかしたら初めて聞く言葉かもしれません。

人間は、「徳」というものを積みます。徳というものは、練習することによって、何度も何度も繰り返すことによって、ますます上達するものです。

例えば「賢明の徳」があります。知性を使って、どうやったら良いだろうか?と、賢明になればなるほど、ますます簡単に、賢く行動することができるようになります。

あるいは「正義の徳」というものがあります。その正義の徳というのは、自分と他人がどのような関係を取るかということを、正義に従ってやるものです。私のものは私のもの、他人のものは他人のもの、これが正義で、私のものは私のもの、他人のものも私のもの、というのはこれは不正義です。これをいつも、私のものは私のもの、他人のものは他人のもの、といつもやっていればやるほど、それをすることが簡単になります。しかしそうではないことを繰り返せば繰り返すほど、正義をするのが難しくなります。

そのように人間には「徳」というものが、主に七つあるのです。
超自然の天主に対する「信仰」の徳と、「希望」の徳、「愛」徳、愛の徳。
それから「賢明」の徳、「正義」の徳、「剛毅」の徳、それから「節制」の徳、三つの対神徳と四つの枢要徳で合わせると七つあります。

ところで人間には、もしかすると「どう考えても、どうして考えたら良いか分からない」という時もあります。あるいは、「この時に、本当ならこうやって勇気をもって、力強くやらなければならないけれども、でもそれが難しい」という時もあります。どうしたら良いでしょうか?「もしもこうだったら、ああだろうか。もしも、ああだったら、どうなるのだろうか。あぁ、どうしたら、よいのだろう。どうしよう…」という難しい時もあります。そのような時の為に『聖霊』は私たちを導いて下さるのです。

例えると「本当はここから駅まで歩いて行かなければならないけれども、お友達が『車に乗って行けよ!』と車に乗せてくれる」とか「千葉から御聖堂までミサに行くのが大変だなぁ。でも、車に乗せてもらったら簡単に行ける。」「ボートで一生懸命、漕いでいたけれども、なかなか大変だ。でも帆を立てると、風が吹けば、スッと簡単に行ける。」

そんなように、聖霊の賜物は、ちょうどボートに帆を立てたように、聖霊の息吹を簡単に受けて、一生懸命やらなくても、聖霊の招きに、聖霊の息吹に従って簡単に行けるようにしてくれるものがあるのです。

それは七つあります。「主への畏れ」、それから「敬愛」、それから「知識」、それから「剛毅」、それから「賢慮」これは聖霊が私たちに良いアドバイスをして下さるという賜物です。それから「聡明」これは聖霊が私たちに、よく天主様の神秘を理解させることができる、という賜物です。それから最後は「上智」、主の神秘を味わわせてくれるという賜物です。以上の七つがあります。

この七つで最高の賜物が、「上智」です。そしてその最初は、「主への畏れ」というものから始まります。主を畏れるということは、上智の知恵に至るまでの最初の第一歩なのです。

今日、私たちは七つの聖霊の賜物をたくさん頂くようにお祈り致しましょう。この七つの賜物によって、私たちは天国に行く道が、天主を愛することができるようなことが簡単にできるようになります。

ではそのようにするには、一体どうしたら良いでしょうか?

そのようにする為には、最初に主を畏れることから始まります。「主を畏れるというのはどういうことですか?地獄を恐れるのですか?」いえ、そういうことではなくて、私たちをこれほど愛して下さる、これほど恵んで下さる主を悲しませないように、主に対して罪を犯すことだけを畏れて、他のものは恐れない、ということです。

では、特に今日は小さなお友達がミサに来てくれたのでとても嬉しいです。聖霊の賜物をたくさん受けることができるようにお祈りしましょう。そして聖霊と共に生活することができるように、特にマリア様にお祈りして下さい。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。



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