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結婚についての説教:結婚の三つの善、すなわち、子ども、忠実、秘跡

2022年09月27日 | お説教・霊的講話

結婚についての説教:結婚の三つの善、すなわち、子ども、忠実、秘跡

ドモルネ神父

はじめに

ヨゼフとマリア、今日、あなたがたお二人は、結婚されます。お二人は、結婚の三つの善、すなわち、子ども、忠実、秘跡を受けることになります。この三つの善は、お二人の人生を変えるものです。そのことを説明しましょう。

1.子ども

結婚とは、第一に、一人の男性と一人の女性との間の契約です。この契約は、他のあらゆる契約と同様に、特定の目的のために行われるものです。さて、私たちが結婚する主な目的は、子どもをもうけ、育てることです。天主は、アダムとエワを創造された後、二人を結婚で結ばれ、「生めよ、増えよ、地に満ちよ」(創世記1章28節)という掟を与えられました。今日、天主は、あなたがたお二人、ヨゼフとマリアを、新しい人間の創造における、正当な恊働者とされるのです。つまり、お二人が子どもたちの肉体をつくり、天主がその子どもたちの不滅の霊魂を創造されるのです。

天主は、お二人に、大きな責任を与えられます。天主は、新しく生まれる子どもたちに永遠の幸福の可能性を与えることを、少なくとも部分的には、お二人に依存するようになさるのです。寛大であってください。利己的な理由で、子どもを欲しがらなかったり、子どもの数を制限したりする夫婦にならないでください。大天使ラファエルが、結婚について、若いトビアに語った言葉を思い出してください。「あなたは主への畏れをもって、欲望よりも、むしろ子らへの愛のために、娘に近寄るだろう。それは、あなたの子らの上に、アブラハムのすえの祝福を得るためである」(トビア6章22節)。

子どもを育てること、20から25年にわたって子どもの面倒を見ることは、長く困難な仕事です。しかし、両親が子どもたちに、真理を学び、本当に良いものを愛し、自らの自由を正しく使って正しいものを選ぶことを教え、また子どもたちの弱点を矯正して、子どもたちの良い部分を強化するのを助けることは、何と素晴らしいことでしょうか。両親が、自分たちの最良の部分を子どもたちに伝え、そうすることによって、肉体的にだけでなく、精神的にも、子どもたちのうちに自分自身を継続させてゆくというのは、何と素晴らしいことでしょうか。これこそが、教育の大きな課題であり、その仕事の難しさであると同時に、多くの喜びの源でもあるのです。

2.忠実、あるいは相互の助け合い

結婚の第二の善は、「忠実」と呼ばれるものです。これは、配偶者が互いに忠実に行う、相互の助け合いを意味します。天主はこう言われました。「人間が一人きりでいるのはよくない。私は、彼に似合った助け手を造って与えよう」(創世記2章18節)。また、伝道の書では、聖霊がこう言っておられます。「一人きりより、二人でいる方がよい。二人一緒という有利な点があるのだから。どちらかが倒れても、片方がそれを助け上げる。一人きりで倒れたら、不幸なことだ、助け上げてくれる人がいないのだから…そして、一人の場合は倒されても、二人でなら、抵抗できる。三本よりの綱は、簡単には切れない」(伝道4章9-12節)。

ヨゼフとマリア、あなたがたお二人が結婚されるのは、この地上での生活の間、天主の掟を守れるよう互いを助け合うため、そしてそれによって、死んだ後、天国に行けるようになるためです。二人の間の結び付きは、友情の愛に基づいていなければなりません。友情の愛とは、友人の善を、それが自分のためであるかのように、それを望み、そのために働くことです。結婚とは、二人の間の友情を育むために築く、新しい土台のようなものです。これから、二人は、この友情を築き上げ、それをますます強め、より質の高いもの、より聖なるものとしてゆくのです。

確かに、二人の結婚生活には、個人的な困難、家庭的な困難、仕事上の困難など、さまざまな困難が待ち受けているでしょう。しかし、二人は、それらすべての困難に対して、しっかり力を合わせ、一緒に立ち向かうことによって、それを克服するだけでなく、それらの困難が、二人のお互いへの愛を強める機会となることでしょう。自分たちの結婚を成功させるという意志を持ってください。お互いへの友情を育み、成聖の恩寵によって愛徳を自分の霊魂の中に保ち、その愛徳を損なうような言葉や、態度や、行動を、注意深く避けるようにしてください。

3.秘跡

結婚の第三の善は、婚姻の秘跡です。実際、キリスト教徒の結婚は契約であるだけでなく、秘跡でもあります。秘跡とは何でしょうか。秘跡とは、私たちの霊魂の中に恩寵を生み、あるいは増やすために、私たちの主イエズス・キリストが制定された、外的なしるしです。結婚はしるしです。では、何のしるしなのでしょうか。結婚は、私たちの主イエズス・キリストと、イエズス・キリストの教会の間の、神秘的な結び付きのしるしです。ヨゼフとマリア、キリストとその教会の間の結び付きと関係が、あなたがたお二人の結び付きと関係の模範です。

キリストが、ご自分の教会のためにご自身を捧げられたように、ヨゼフ、あなたはマリアとあなたがたの子どもたちのために、自分を捧げなければなりません。私たちの主イエズスは、ご自分の教会のリーダーであり、ご自分の教会に天主の神秘を教えられ、ご自分の教会を天国に導かれ、ご自分の教会の救いのために十字架上で亡くなられ、ミサを通してご自分の犠牲を継続なさっています。同様に、ヨゼフ、あなたは家族のリーダーであり、家族の宗教教育の面倒を見、信仰の実践において家族を導き、家族が天国へ行けるように、あらゆる手段を尽くして助けなければなりません。あなたは自分を犠牲にし、家族のために死ぬ覚悟を持つところまで、妻と子どもたちを愛さなければなりません。

教会がキリストに自分を捧げるように、マリア、あなたは、ヨゼフに自分を捧げなければなりません。教会はキリストを愛し、キリストが愛されることを望みます。教会は、地上におけるキリストの王権の拡大のために働きます。キリストの栄光が教会の栄光であり、教会の最大の喜びは、人々を、キリストを通して、天主の子とすることです。同様に、マリア、あなたは、夫が責任を持つことについて、夫を助け、支えなければなりません。あなたの夫の栄光が、あなた自身の栄光です。あなたは夫を愛し、夫が他の人々、特にあなたがたの子どもたちから愛されるようにしなければなりません。あなたの最大の喜びは、あなたの夫のために子どもたちを生むこと、そして、夫と協力して、子どもたちを、この世においても、永遠においても、天主の子とすることです。

結論

締めくくりに当たって、ただ、こう申し上げたいと思います。ヨゼフとマリア、私たちの主イエズスは、婚姻の秘跡を通して、今日、そしてお二人の結婚生活の間中、自分の子どもたちを教育し、お互いへの愛を育み、そして、キリストとキリストの教会の結び付きを示すにふさわしい者となるために必要なあらゆる恩寵を、お二人に与えてくださいます。私たちの主イエズスは、いつもお二人のそばにいらっしゃいます。お二人は、私たちの主イエズスと、主イエズスが最も愛される御母を、お二人の新しい家庭の王、および元后としてください。

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