2020年11月29日(主日)待降節第1主日
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父メッセージ
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。
愛する兄弟姉妹の皆さん、
今日は待降節第1主日で、新しい典礼歴が始まりますが、同時に無原罪の御孕りのノベナも始まる第1日目です。
「無原罪の御孕り」というのは、私たちの贖いの神秘の、その最初の瞬間でした。
天主は、聖子イエズス・キリストの十字架の無限の功徳を既に先取りして、マリア様が聖アンナの胎内に御孕りになるその瞬間に、適用されました。
ですからマリア様はその存在の最初の瞬間から、もう目に見えない本当に小さな小さな命の始まりの瞬間から、既に無原罪であり、罪が赦され、全く清い存在でした。
この祝日を12月8日に、全カトリック教会は祝っています。そして今日そのノベナの最初の日です。
この事は、旧約聖書のゲデオンの羊の服で表れていました。
ある時、ゲデオンが「しるしを見たい。勝利するしるしを見たい」と言った時に、「もしもそうならば、私のこの羊の毛皮だけに露が落ちて、他はカラカラであるようにして下さい。」
朝起きて見ると、その通りになっていました。それ服だけがびしょびしょに露で濡れていました。
「これはマリア様の、『聖寵に充ち満てる御方である』という事の象りだ」と言われています。
ゲデオンは更に、「これではたまたまかもしれない。明日も、もう一つ奇跡を起こしてほしい。今度はこちらが、羊の毛皮がカラカラに乾いていて、地面だけがびしょびしょに露で濡れるようにして下さい。」
そうなっていました。
これは教父等によると、「マリア様だけが原罪の汚れを免れていて、そして『無原罪の御孕りである』という事の前印であった」と言います。
実に、1854年12月8日、ピオ九世教皇様がこのドグマを、この無原罪の御孕りのドグマを発表したその4年の後、1858年2月11日、フランスのルルドでマリア様が御現れになりました。そしてベルナデッタに名前を聞かれて、「私は無原罪の御孕りです」と答えました。
天は、マリア様は、実にこのカトリックのドグマの真理を確証して下さいました。
愛する兄弟の皆さん、ではマリア様のこの清らかな霊魂の神秘を黙想する事が良くできますように、今日からノベナを、9日間の祈りを始める事に致しましょう。
聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。