Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた

2024年から贖いの業の2000周年(33 - 2033)のノベナの年(2024-2033)が始まります

「汝の天主なる主を心を尽くし霊魂を尽くして精神を尽して愛せよ」の愛の対象とは? この愛の効果と影響は?この愛の掟を守るためには?

2022年12月30日 | お説教・霊的講話

2022年10月2日 大阪での説教

トマス小野田神父

聖母の汚れなき御心聖堂にようこそ。

今日は2022年10月2日聖霊降臨後第17主日です。

このミサの直後、司祭が退場する前に、聖ピオ十世会日本を大天使聖ミカエルに奉献することをもう一度繰り返そうと思っております。これは聖フランシスコ・ザベリオに倣って、聖フランシスコ・ザベリオが日本でのミッションの最初に大天使聖ミカエルに日本での全ての活動をお捧げしたのに倣って去年私たちも行ったものです。

それから今日は聖ピオ十世会のオブレートのシスター達のために、ダバオでの修練院のために特別献金があります。寛大なご協力を感謝いたします。

今日、福音で私たちの主は、掟の中で最も大切なものは何かと言われて、最も正確な答えをその御口から言われました。
「汝の天主なる主を心を尽くし霊魂を尽くして精神を尽して愛せよ、そしてこれが第一の最大の掟である。第二はこれと似ていて、隣人を自分のごとく愛せよ。この二つに全律法と預言がかかっている。」この掟を一緒に黙想いたしましょう。

私たちが命じられている愛の対象とはいったいどれほど素晴らしいものか。
またこの愛によって私たちにどのような効果が起こるのか、どのような影響があるのか、
最後にこの愛の掟を守るためには、掟を果たすためにはどうするのが良いだろうか、ということを簡単に黙想いたしましょう。

(1)私たちが命じられている愛の対象とはいったいどれほど素晴らしいものか。
私たちが愛せよと言われている対象、愛すべきものは、最も貴重で最も私たちにとって大切で、私たちを本当に幸せにしてくれるものです。私たちにとって最も貴重であるというのはこれが最も高貴であるからで、この世界中のすべてを探しても天主に勝るほど高貴で貴重なものはあり得ません。全ての善の源が天主であるからです。この全ての善の源を愛せよ、と言われています。

私たちは、両親から命や教育やいろいろな援助を受けました。あるいは、友人から喜びや友情を分かち合いました。恩人からは、いろいろな恩を受けました。しかし私達は天主からそれら全てを受けました。天主は、この世で、私たちがこの地上で探すことのできる最も価値のあるものをはるかに超えています。永遠の超自然の霊的な善であるからです。この天主は、私達に善を与えるのみならず、究極の永遠の愛で愛しておられます。そして私たちのなしたほんの少しの事に対して、何百倍もの礼で感謝をしようと準備されています。天主は私たちに何を求めているかと言うと、ただ一つ私たちが主を愛することだけを求めておられます。

(2)この愛によって私たちにどのような影響があるのか
ではこの天主を、このような素晴らしい天主を愛することによって、私たちにはどのような効果があるのでしょうか。天主を愛することによって私たちには辛いことが辛くなくなります。あるいは辛いことがあったとしてもその辛いことを愛するようになります。聖人たちは、天主を愛することによって全てが甘美になって全てが優しくなって全てが喜びに変わる、たとえ辛いことがあってもそれは喜びだ、と言っています。愛によって、つらいがあまいになります。主を愛することによって、私たちのいろいろな善徳が完成させられます。

聖アルフォンソ・デ・リゴリは、聖パウロの書簡コリント人への書簡を引用してそう言います。「愛がなければ全てが無に等しい。しかし天主を愛することによって、全ての徳が完成させられる」。ですから、天主を愛するというのは全てに勝る、徳の全てに勝るものの中の最も優れた徳であると言います。
(3)愛の掟を守るためにはどうすべきか
では、私たちはその天主を愛するために心を尽くして愛するためにはどうしたらよいのでしょうか。聖アルフォンソ・デ・リゴリは言います。「心を尽くして愛するというのは、つまり愛の対象は天主がすべてである。」と。隣人を愛するのも天主を愛するがゆえに愛する、隣人において天主を愛する、ということだからです。ですから、天主への愛は分裂されずに全ての心がそのまま主に向かわなければならない、と言います。

ですから、私たちにとって被造物を愛するのも隣人を愛するのも主のためである、ということです。これを見ると、私たちにとって、エキュメニズムとかあるいは今流行りのリベラリズムとかいうのは全くの天主の愛の掟に反するものだ、ということが分かります。なぜかと言うと、真(まこと)の天主を心を尽くして私たちは愛さなければならないからです。

そのためにはどうしたらよいのでしょうか。同じ聖アルフォンソ・デ・リゴリは、三つのことが必要だと言います。

一つは日々の黙想、特に主のご受難を黙想することが私たちにとって主への愛を萌え立たせる最も大切な手段だと言います。

第二に、ご聖体拝領です。ご聖体拝領をすることによって、主の愛が私たちに燃え立たされるようになる。なぜかと言うと、私たちがご聖体拝領をすればするほど、主と一致することができるからです。

第三には、祈りによって主の愛を求めることだと言います。私たちが天主を愛することができるように、愛の炎をいや増してしてくださるようにお願いする。あるいは主を愛するということを、何度も射祷で唱えることによって、主の愛をいや増してもらえるようにお願いすること。「主よ、御身を愛し奉る、されどさらに愛させ給え。」

最後に、マリア様にお祈りいたしましょう。ロザリオの祈りをもって、ロザリオの祈りを通して、主の愛を燃え立たせてくださるよう、お祈りいたしましょう。マリア様の御心に燃えていた愛を私たちにもくださるようにと、お祈りいたしましょう。

また、私たちの守護の天使にも、天におられる全ての天使たちに、そして大天使聖ミカエルに、お祈りいたしましょう。天使達も主への愛に燃えて主のみ旨を果たそうとされました。守護の天使たちも私たちに取り次いでくださいますように、お祈りいたしましょう。



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