新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

第19回 福岡アジア文化賞授賞式

2008年09月11日 | 福岡アジア文化賞

Ajia 10日、第19回福岡アジア文化賞の授賞式が、アクロス福岡で行われました。

このアジア文化賞は、アジアの学術・芸術・文化に貢献し、卓越した功績をあげた人を表彰することにより、文化の価値を広く世界に伝えていくことを目的として1990年から福岡市で始められました。

歴史的、地理的な特質から「九州・アジアの交流都市」を目指す福岡市が、アジアとのネットーワークを築くために、特に力を入れている行事です。

秋篠宮ご夫妻も出席され、アグネスチャンとNHKアナウンサーの上手な進行で楽しく幕が開きました。

世界各国4000人の推薦委員からの推薦をもとに、選考委員会で最終的に4人を選んだという経過報告がなされ、賞状とメダルが贈呈されました。大賞のPrize Moneyが500万円、その他の賞がそれぞれ300万円で、権威ある賞としてむしろ日本でよりもアジアの国でのほうが知られているようです。

今回の受賞は、大賞が香港のアン・ホイ氏、学術研究賞がスリランカのサヴィトリ・グナセーカラ氏、マレーシアのシャムスル・A・B氏、芸術・文化賞がバングラディッシュのフォリダ・パルビーン氏の4人で、受賞の後それぞれのスピーチがありました。もちろん入場者には同時通訳のレシーバーが渡されていました。

1989年のアジア太平洋博覧会(よかトピア)以来、福岡市は特にアジアとのコミュニケーションに重点を置いてきたこともあり、会場の雰囲気はとても和やかで、ステージの上と観客席に一体感が感じられました。ステージの受賞者を旧知の友人のように温かく歓迎する市民と、それに応えて心からの笑顔と言葉で喜びを表す受賞者。民族、宗教、政治を乗り越えた素晴らしいひと時でした。

第2部では、アグネスチャンの軽妙な司会で、受賞者の個性が垣間見られる楽しい対談がありました。その後、受賞者のフォリダ・パルビーン氏の特別演奏。声量のある神秘的な歌声と民族楽器の太く物悲しい響きは聴く者の魂を心底から揺さぶるものでした。ベンガル地方のバウル・ソングというのだそうです。

古くからアジアとの交流の歴史を持つ福岡市では、毎年9月から10月にかけてアジアンマンスとして、授賞式をはじめとしていろいろなイベントが催されます。アジアの多彩な文化と触れ合える貴重な月間です。

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