4月初めに撒いた綿の種が3週間ほどしてやっと芽を出しました。
種を撒く時には、種子全体に綿の繊維が巻き付いて、取り除こうにも頑固過ぎてダメでした。
去年種をもらったときは、つるつるしたきれいな種だったので、今回はこの強い繊維で覆われた殻を破って、果たして芽が出るのだろうかというのが私心配でした。
ところがところが小さな種のエネルギーの大きさに驚きました。綿帽子を冠ったまま芽が出てきたのです。
しかし今度は、この閉じた双葉を覆っている綿の繊維を押しのけて双葉がきれいに開けるかが問題でしたが、気づいたときにはもう本葉が出ていました!この小さな種の中には秘められたストーリーと不可思議な力があるのに感動します。
草丈40センチほどで頼りなげに細く、7月の終わりにピンク色の可憐な花が咲きました。オクラにも、ハイビスカスにも、芙蓉にも似ている気がします。短命な花でやっとシャッターチャンスをとらえました。
花の後には固い紡錘形の実ができます。秋にはこの実がはじけて、中からまさに「綿」がもりもりと出てきます。庭に白い綿を置き忘れたような、そのミスマッチなコットンボールがまた何とも楽しい光景です。
15、6年前に、苗をもらって植えた綿は縦横1mほどに伸び、しっかりした枝にたくさんの花を付け、実が割れるとドライフラワーとして観賞用にもぴったりでした。綿の木にもいろいろ種類があるようで、この種類ならプランターでも育てられます。