新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

リニューアルオープン 福岡市美術館

2019年03月30日 | 福岡市美術館

福岡市美術館は2年半の改修期間を終え、春の華やかさの中で待望のリニューアルオープンです。目の前の大濠公園の美しい水辺に繋がっています。

ガラス張りを広くしてオープンな感じになった美術館は敷居が低くなり気軽に入れます。まさに市民の憩いの場、より親しみを持てるようになりました。



美術館と池がまさに一体化しています。


休館の間に貸し出されて各地の美術館を回った作品群は美術界でも高く評価されました。

ダリ「ポルト・リガトの聖母」、ウォーホル「エルビス」、シャガール「空飛ぶアトラージュ」、今話題沸騰のバスキア、ミロ。それに草間彌生さんのカボチャもでーんと!

コレクション展示室が明るく広くなり、近現代、古美術と自然な足の運びの中で見られるようになりました。作品と作品のゆとりのある間隔は重要です。学芸員さんの個性的なキャプションも親しみやすく、興味を引き出すように書かれています。

美術館の奥深く、こんなに素晴らしい作品が収蔵されていたのかと今更ながら驚きました。


吉田博は6枚の版画の色の違いで時の経過を表しています。何と「摺り」も自分で行い多才を発揮しています。所々に「カメラOK」の文字が貼られて嬉しいです。

秀吉が欲しがったという「博多文琳」。所有者の神屋宗湛が「日本の半分となら交換しましょう」といったとか。背景にある歴史のこういう逸話が楽しいのです。その向こうには江戸時代に日本人が描いた西欧画の屏風も見えます。
16000点のコレクションは福岡市の誇り。とにかく市民もビックリの充実したコレクション展です。

衝撃的だったのは特別企画展。英国を代表するアーティスト「インカ・ショニバレCBE:Flower Power」で、日本初個展です。
極彩色のアフリカンプリントをふんだんに使った立体的作品、花をモチーフにした作品、映像作品など強烈、新鮮、インパクトのある作品でした。
極彩色のアフリカンプリント。日本人に馴染みのない色は強烈ですが、心の奥ではこの色を求めているのです。

フラゴナール「ブランコ」の絵をアフリカンプリントで立体的に製作しているのにはビックリ。こちらが先だったのでは・・・と思ってしまうくらいです。ショニバレさんはきっと楽しい人なんだ・・・。

館内に新しくニューオオタニのレストランが入りました。


超人気で40分待ち。その間にコレクション展をひとつ回りました。ミュージアムランチです。


イチゴのムースはさすがホテルの味。美術館のレストランとして人気が出そう。

ランチをはさんで4時間半かかりましたが、二人とも時間の流れに気がつかないほど。それほど展示の中身が濃く、部屋から部屋へと足が自然に流れるように設計されていたということです。

美術館から出ると、残ったエネルギーで公園の五分咲きの桜を見て回り10000歩の記録になりました。

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