<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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寄る年波かどうかは分からないが、学生の頃はワンサカがっついていた餃子の王将のランチが食べられなくなってしまった。
量を食べられないばかりではなく、食べると胃が重くなり、
「二度と中華は食べないぞ」
という決意をさせるくらい、体調が優れなくなってしまうのだ。
だからといって、二度と食べないかというと、暫く経つとまた食べたくなり王将に足を向けて、
「ラーメンライス、餃子1人前ね」
とか言って頼むことになる。

そもそも王将との出会いは今から35年ほど前の、高校生の時であった。
当時、泉北高速鉄道の某駅前に王将の店が新規オープンし、
「時間内に餃子10人前食べたらタダ」
みたいなキャンペーンをやっていて男子生徒はチャレンジするものが少なくなく、すごく話題になっていたのだ。
とりわけ野球部や陸上部などに所属する運動会系の強者は次々にチャンレンジ、大方は敗退して、
「ちくしょー!」
なんて翌日教室で叫んでいたりしたのであった。

社会人になっても王将へ足を向けることは少なくなかった。
はじめに働いた会社では2年目から高卒の新人君の教育係をおうせつかって、大阪市内や近郊の工事現場に連れて回ったのであった。
この高卒君は山口県の周防郡から出てきた素朴な男子で、最初の週の土曜日に、
「おう、王将へでも行こか」
と誘ってやり、スペシャルランチをごちそうするとすっかり王将のファンになったのであった。
「山口に王将はないんか?」
と聴いたところ、
「うちの島には王将はありませんです」
と答えたのであった。
王将の中華は、彼にとって初めての本格的中華なのであった。

王将の店から離れるように鳴ったのは30代を過ぎた頃から。
どうも脂っこい中華を食べるのが苦痛になり始めたのだ。
中華の代わりに寿司やうどんを好むようになった。
子供の頃、父親が『ハンバーグなんか食えるか」と言っていたのがよく分かるようになってしまったのであった。

その私が今日の昼食に迂闊にも王将ランチを食べてしまったのだ。
どうしてもチャーハンが食べたくて、かつ、コスト削減をしたくて、京都市内の某王将に入ったのだ。
食べているうちはまだ良かった。
食べ終わってからが、口の中はベタベタするし、胃は持たれるし、なんといっても大阪への帰りの阪急電車で寝てしまったのですっかり体調を崩してしまったのだ。

ということで、今次のアポイントまでに口直しのためスタバで◯◯フラペチーノを食べているのだが、今度は、
「まだ外は寒いのに」
という視線を少しばかり感じて、またまた胃がきゅるるるーんとなるのであった。


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