<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
宇宙エンタメ前哨基地





活発なビジネスマンにGWは関係ない。
とりわけ私のような中小企業の弱小事業部でマーケティングの仕事と会社が関係している大学の連携研究員の仕事を押し付けられているビジネスパーソンに一般人の休みは関係がない。
関係がないので、一般人が働いている時に休みを取ることにしているのだが、最近の給料は上がらないのに仕事が忙しくなってきており、なかなか休みも取りづらい。
大好きな海外旅行もここのところお預けである。

そんな時にGW中の仙台出張が決まったのは2週間前。
仙台市内のとあるユーザーを訪問する任務が入ってきたのだ。
GW中は旅行をするにも何かと割高で、交通機関は混雑している。
一昨年、神戸からジャンボフェリーで高松へ向かった時は船内は難民船状態の混雑で寝る場所はおろか座るところもなく、結局自分の車の中で過ごすことになってしまったのだった。
このことブログに書き込むとジャンボフェリーさんから「混雑でご迷惑をお掛けしました」書き込みがあって大変恐縮してしまった。
迂闊にものを書くことはできないな、と一瞬だけ反省したのであった。

また、十年ほど前にこれも一度だけGW期間中にタイのバンコクを訪れたことがあるのだが、エメラルド寺院やワットポーなど定番観光スポットはもちろんのこと、シーロムもサイアムも繁華街はどこもかしこも日本人だらけになっていた。
もともと日本人の多いバンコクが短期旅行者の日本人が加わり、あちらこちらで日本人だらけだと、一体なんのために外国に来ているのか分からなくなってしまったことがある。
以来、GWはできるかぎり外出を控えているのだ。

それでも仕事で出張が決まると動かないわけにはいかない。

出張の日程が決まると同時に私は先月運行を始めたばかりのピーチエア関空~仙台線のチケットを確保。
今私の会社では、
「出張の際、経費削減のため極力LCCを利用するように」
との指示が出ているので、いつものANAではなくピーチエアのチケットを購入したのだった。
尤も、連休シーズンということもあり、さすがのピーチもそんなに安くはなかったが、それでも片道料金が2万円以下、というANAやJALではあり得ない格安料金なのであった。

そもそも仙台だけではなく東北地方各地と関西を結ぶ航空路のチケットは北海道、沖縄と結ぶチケットとさして金額が変わらないという「?」という価格だった。
往復6万円近くの料金設定は正直言って、関西空港からバンコクやシンガポールへ飛ぶほうが安く、かねてから疑問を呈していたのだ。
そこへ昨年の営業開始以来、全国の注目を浴びているピーチの登場で事態は一変。
まず、関西から北海道・沖縄への旅が、早割さえ使えば関西から岡山、名古屋へ行くのとほとんど同じ価格になってしまった。
九州に至っては九州新幹線との市場争いもあって、もっと激越で、シーズン限定の早割を使えば、関西から九州というよりも、あべの橋から近鉄特急に乗って吉野山へ行くような感覚で鹿児島や長崎を訪れることができるようになったのであった。

ピーチの仙台便就航は関西と東北との結びつきにどのような影響をあたえるのか。
大いに注目したいところなのであった。

ピーチエアの仙台便は今のところ朝夜2往復。
私が関空から利用したのは午前7:25分発。
関空には6:45頃までに到着しなくていけない。
しかもピーチエアの出発ターミナルであるターミナル2は、関空駅のターミナル1から連絡バスを利用して移動しなければならず、初めてターミナル2を利用する私は時間が読めない。
そこで自宅をなんと5:30に出発し、関西空港へ向かった。
関空駅はすでに多くの人で混雑しており、スーツケースをゴロゴロ転がした家族連れやグループ、個人客がウロウロしていた。
関空駅の改札口を出て左へ向かうとターミナル1。
ピーチは右へ向かい、エアロプラザ前のバス停から南海バスを使用した連絡バスに乗らなければならない。
驚いたことに駅からの人の流れのかなりの割合がエアロプアザの方に向かっていたのであった。

「これは.......イーグル、やなくてホークでもなくて......混んどる」

とショームナイことを当前に思いながらバス停へむかったのであった。

予想通り、バス停にはかなりの列ができており、これまた驚いたことに、バスからはターミナル2からやってきた台湾人と思われる家族連れが降りてきた。
ピーチは国際線も飛んでいるのだが、台湾からは早朝便になっているようで、関空に到着したばかりの乗客が眠い目をこすりながら日本各地に向かおうとしていた。
私もバンコクからの便で朝到着することがあるのだが、バンコクからの片道5時間であれば眠ることも可能だが、ほとんど国内線に近い台湾便の2時間の飛行時間では十分に眠ることなどできるわけはなく、

「ご苦労様」

と言いたいところなのであった。

幸いなことに連絡バスは詰め詰めの混雑だけは避けて運行していた。
バスはひっきりなしに到着しては出発しており、ターミナル1とターミナル2の行き来は早朝にも関わらず大変便利であることがわかった。
一安心なのであった。
ところが一安心していては認識が甘いことがすぐにわかった。
ターミナル2の搭乗手続き、保安検査所は想像を絶する混雑状態で、私は搭乗手続きに10分、保安検査場を通過するのに20分以上を要してしまい、出発ロビーに入った直後から、

「仙台行きの皆様の機内へのご案内を開始しま~す!」

という時間になっていたのであった。

次期がGWということもあるのだが、なんといってもピーチエアの朝一番機は各方面ともほぼ同時刻出発のために、乗客が搭乗手続きに集中して思いのほか混雑するようだった。
昨年はじめてピーチを利用した時は、夕方の福岡行きだったのでまったく気が付かなかったのだ。
一日に飛行する回数を増やしてコストを削減するという、1日に何度上映できるかが勝負の昔の映画館の2番館のような営業スタイルなので、スタートがどの方面も一緒なのだ。
以後注意せねばなるまい。

それにしても、これだけ混雑の季節にも関わらず、ギリギリにやってくる家族連れというのはいかがなものであろうか。

「沖縄行のお客様いらっしゃいますか~」
「鹿児島行のお客様、間もなく締め切りで~す」

といっている時に慌てて手を上げて、
「ここで~~~す」
みたいに主張しながら縦列をかき乱し、やって来る連中にはホトホト嫌気が差す。
どうして出発20分前にやって来るのか。
飛行機は電車とちゃうぞ、と言っても分からないような人たちの多いのもLCCの特徴なのかもわからない。

つづく

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )