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先週発生した大阪北部地震は将来発生するである首都圏での大型地震への重要なサンプルになったことは間違いない。
発生日時が最悪であったことも注目点だ。

週初めの月曜日。
朝の午前8時の2分前。

私は自宅の2階から降りようとしていたときで、1階からカミさんが、
「気をつけて〜!」
と叫ぶのが聞こえるとともに大きく家が揺れだした。
続けて緊急地震速報のアラートがスマホから轟き出した。

我が家の場合、緊急地震速報よりもカミさんのほうが早かった、というわけだ。

「おお、強い!」

久々の強い揺れにビビりはしたものの、東南海地震ではないと即座に判断。
これは直下型なのですぐに収まると思った。

私は以前、某大手建築会社の実験施設で阪神大震災と東日本大震災の地震波による加振実験に同席したことがある。
このとき見た揺れ方が、直下型の阪神大震災が瞬間インパクト型で1分もしないうちに収まってしまうものなのに対し、海洋地震型の東日本大震災は徐々に揺れが大きくなり長時間続くユサユサ型なのであった。
今きた地震は瞬間インパクト型で間違いなく直下型なのであった。

我が家の被害は皆無なのであったが、生活が大変になった。
交通網がマヒしてしまったのだ。
うちだけではない。
1千万人を超える人々が通勤通学に移動あるいは仕事を開始していてた時間帯での発生は、都市部でどのような混乱が発生するかの重要な経験となった。

鉄道は全て緊急停止。
満員電車の中で2時間以上も待たされた人もあったようだが、同時間に通学のために娘が乗っていた快速電車は通過駅で停車。
緊急停車した電車の先頭1両目が通過駅のプラットホームにかかっていて、そこから8両編成の列車に乗っていた乗客は順次下車して事なきを得たという。

「暫く駅で待機するように。地下鉄が最初に動くので、地下鉄の駅まではそこから1kmほどや」

とメールで娘に指示をしたりしたのだ。

発生時間が移動を中心とする時間帯であったため自宅にも会社にも学校にも徒歩ではたどり着けない人々を大量に出した。
多くの人が自宅を離れていたので自転車の移動もできない。
娘の友人は自宅に戻るのに10時間もかかったという。
当然、高速道路は全面通行止め。
一般道は渋滞で動かなくなる。
ただ阪神大震災のときは橋という橋がすべて段差ができてしまったり、ひっくり返ったり、倒壊したり、というところまではなかったので通行できないところまでなかったので全く動かかない渋滞ではなくてよかった。

私はこの日、認知症が進行している母の件でケアマネさんと打ち合わせすることになっていたのだが、移動手段がなくなってしまった。
でも、早くうちわせしたかったので、実家ちかくの病院まで片道20kmほどを自転車で行くことにしたのだった。

それにしても今回の地震は大都市部での災害に対して、どのような問題が発生するのかという貴重な事例となったわけだ。

ちなみに日本ではビジネスで最初の出店やイベントを開催するのは大阪というセオリーがある。
関西の消費者に受け入れられるかどうかが日本でのビジネス展開のリトマス紙になるというのだ。

H&Mやクリスピードーナッツは大阪が日本初出店。
フェラーリの大阪ショールーム。
撤退してしまったが総合スーパーのカルフール。

地震も大阪が首都圏に来るであろう大型直下地震のモデルケースになるという。
なんと因果な自然災害だと思ったのであった。

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